Stap事件 - 何か胸につかえる違和感

2014年1月29日にTVで、理化学研究所から新万能細胞のStap細胞論文の成果発表があった。2年以上前のことである。

 

今日、理研のH.Pには、

研究論文(STAP細胞)に関する取組み、情報等について(2015年9月24日)

がしっかりと掲載されている。

理研としては既に予定したすべての事後処理を完了している。

あのStap細胞はES細胞由来のものだったとした解析結果の論文をNature誌に理研が投稿し、掲載済みとなっている。 

要するに、常識的には日本の権威ある科学界においてStap事件は解決済みの問題なのである。

したがって、余程の変わり者で無い限り、高い研究費を出してこのStap細胞の研究を再開する可能性は小さく、次第に忘れ去られてしまいそうである。

 

しかしながら、「あの日」で発明者の小保方晴子氏は、

論文不正は故意ではないし、論文の結論は間違っていない事や、

ES細胞を混入した事などあり得ない事を確信している。

と表明している。

そして、この出鱈目な事態をどうか助けてほしいと訴えているようである。

 

理研の結論は極めてビジネスライクな同情の余地のない権力組織の結論で厳しい。

一方、小保方氏は個人として人生の危機に直面しながら自己の信念と正義を訴えていて弱く悲しい。

どう権力に抗議するしても虚しい場面であるのに、彼女の叫びはどうにもやり場のない、何か胸につかえる違和感が押し寄せてくる。

ガリレオの場合と比較するには時代背景が違い過ぎる。でも、それに近いことかもしれない。

 

この2年間で、所謂Stap事件関係に関しての多くのメディアや出版物として取り上げられ、その中で様々な論評や意見があり、評価は感情的にも理性的にも整理がつかないくらい考えさせられることの多い題材となっている。

現在も、小保方氏がこの話題の主役であり、小保方氏を信頼する小保方派とその逆の反小保方派のいろいろな場での対立する個人評価があり、そこに更にStap細胞の実在と捏造の問題の真実追及がいつまでも尾を引いているようだ。

 

しかし、小保方派は第一に、

理研の下した結論のES細胞混入説と対決するしかないだろう

あの理研の解析したデータを疑うしかない。

幸いに理研の調査データは整理されて公表されている。

恐らく、その筋の高度な専門知識を持った人たちのデータ解析、検証を期待することである。

第二に、Stap細胞を世界のどこかで再現されるのを待つことだ。

それで、理研通りの解析結果しか残らなければ、この話はキッパリと終えるべきである。

まだその余裕だけは残っているのだ。