Stap事件 ― 自己矛盾の若山氏 vs 終始一貫の小保方氏

この事件の主役は若山氏と小保方氏の二人である。

 

小保方氏は彼女の担当のSTAP細胞は「ある」と主張している。

そしてその証拠は確かに、自らの再現実験でも、丹羽氏グループが並行して実施した再現実験でも成功したことは明らかとなっている。

理研がそのデータを明らかにしているのだから疑いはない。

そして自らのホームページのSTAP HOPE PAGEに死滅時の自家発光でなく多能性マーカーGFPが緑に輝く細胞を自信を持って掲示している。

小保方氏の「STAP細胞はあります」の言葉は、事件発生時から全くぶれることなく、信念と自信に満ちている。

どんなにマスコミや科学ライターや科学者たちの心無いバッシングにあっても、論文撤回後においても全くぶれてはいないのである。

これを終始一貫という。

多能性マーカー遺伝子oct4陽性スフェア細胞(=STAP細胞)は理研に客員研究員になる以前に発見し、様々な手法でSTAP細胞を効率的に作る研究を年月をかけてやってきたことで、STAP細胞がES細胞と言うことは考えられない。

 

 

一方、若山氏はSTAP細胞は、当初は「ある」との自信を示した。

小保方氏の作ったSTAP細胞から、多能性証明のキメラマウス作製に成功したし、無限に増殖するSTAP幹細胞株の作製にも成功、挙句の果て、F1幹細胞株樹立で光る胎盤作製にも成功した。

2014.2.24には、その感動したときのことを米国の細胞学者のインタビューに答えていた。

またその時、「自分自身のみならず私の研究室の学生もSTAP細胞からSTAP幹細胞を作った」とも明言。

そして、 ES細胞などの混入する環境には全くなかったとも答え、その疑いの余地のない自信を示していた。

 

ところが、それから間もなく彼は豹変する。

豹変したら、著者間の調整も無く勝手に記者会見しまくってSTAP論文を取り下げるだけでなく、STAP細胞は捏造の産物に貶める活動を積極的にマスコミとタイアップして進めていく。

2014.3.10にはnature論文に記載ミスが発覚した途端に、特に、小保方氏が記載ミスして若山氏にも差し替えを伝えた博士論文テラトーマ画像とTCR再構成データ不備を原因として、STAP細胞は「ある」との自信は消失したと記者会見で論述した。

そして、若山氏が論文撤回をその場で呼びかけたのである。

tea*r*akt2ブログ に若山氏の不可解な撤回背景が縷々、興味深い解説がなされている。

この解説は毎日新聞の主に須田桃子氏の若山氏へのインタビューを元にしている。

極論すると、山梨大に移ってからSTAP幹細胞やキメラマウスが一向に再現できなかったフラストレーションによる、このSTAP論文責任者からの逃避志向に急変した若山氏が語られている。(ただし、このブログの若山氏を最終的に許す見解は甘すぎの感あり)

小保方氏がスフェア細胞の多能性獲得過程の研究を望んだのに、若山氏が積極的にキメラ現象や幹細胞株化を推し進めた張本人が一旦成功して気を吐いていたのにかかわらず、再現性に行き詰った原因を科学的に解決しようとする事もなく、論文撤回で解決したいと考えたことが良くわかる。

そして、2014.3.18若山教授が放医研に保存していたSTAP幹細胞の遺伝子情報解析を第三者機関に依頼。(後に放医研の知り合いに非公式に依頼したと判明)

2014.6.16 記者会見を開いてその解析結果を発表。

若山教授の研究室に保存されていたSTAP幹細胞とそれを作ったマウスの遺伝子が情報が一致していないと公表した。

「僕の研究室にいるマウスではないという事が分かった」

「予想していた中でも最悪の結果」

「(小保方氏が)マウスをポケットに入れて(研究室)に持ち込むことは不可能ではない」

などとインタビューに答えた。

2014.7.2 nature論文取り下げられる。

この論文取り下げ理由は当初は論文画像の話とは異なって、若山氏の渡したマウス遺伝子と異なるマウスの細胞が使用されたこととの著者間の同意のもとにnatureに報告されていた。

しかし、後の遺伝子解析結果が若山研のマウスだったことが判明して、こっそりと著者全員に知らせることなくnature 論文取り下げ理由を書き換えさせた。

若山氏は他の著者たちと話し合うことなく、情報を欲しがる毎日新聞NHKなどマスコミの記者やサイエンスライターなどにSTAP細胞はES細胞であるかのような情報をどんどんリークしていき、彼らを味方に付けてしまう。

若山氏はこうした保身の策を弄していたようである。

NHKスペシャル・「調査報告STAP細胞 不正の深層」:小保方晴子」は正に若山氏の思い描いた通りのストーリーで展開したに違いない。

そして、理研の桂調査委員会は若山氏の作った幹細胞株の遺伝子解析データをもとに、STAP細胞ES細胞だったと結論した。

若山氏はこれを受け入れ「理研の出した結論に異論はない」との態度を示した。

若山氏は鬼のように小保方氏を捏造の科学者に仕立て上げたともいえる。

こうして、とんでもない身勝手な大騒ぎをして、笹井氏の責任問題まで発展させ、自殺にまで追い込み、何もかも台無しにしてしまった中心人物こそが若山氏だ。

そして、荒すだけ荒しておいて、現在は山梨大学生命環境学部教授(山梨大学附属発生工学研究センター長兼務)に収まって、一人のうのうと「見ざる言わざる聞かざる」状態にある。

よくもこのような非道で卑劣な人物に変身できるものだ。

「自己矛盾」の若山照彦氏がそこにいたのだ。