Stap事件 ― 理解できない最大の謎?教えてください!若山先生 ④

 

最も分からない問題:
 「私の渡したマウスのSTAP細胞ですか?」f:id:ryobu-0123:20170226022805j:plain
 
桂調査結果は、残存した幹細胞(STAP幹細胞、FI幹細胞)等の解析結果を示している。
そして、それらの試料は既存のES細胞由来だと判定した。
但しES細胞の混入者は特定できず、故意か過失かの判断はできないので不正行為と認定できないとした。
 
それにもかかわらず、小保方氏がまるでES細胞混入犯と思われているのは何故だろうか?
 
若山氏は、小保方氏が作ったSTAP 細胞を使ったとして、無限増殖可能なSTAP幹細胞とFI幹細胞を作った。
しかし、残された幹細胞の解析により、過去若山研で作られたES細胞の遺伝子情報にほぼ一致した。
したがって、ES細胞が使われて、幹細胞を作られたものと考察された。
 
つまり、幹細胞(STAP幹細胞&FI幹細胞)の原料は、STAP細胞ではなく、ES細胞だったとした。
 
それであれば、若山氏はSTAP細胞を使わず、ES細胞を使ってSTAP幹細胞やFI幹細胞を捏造したと思われてもよさそうだ。
ところが、若山氏自身が捏造した可能性をマスコミや科学ライター達は追究しなかった。
 
若山氏は、小保方氏から受取ったSTAP細胞が原因だと主張する。
被害者然として若山氏が発表し、先手必勝の利を得たかのようであった。
若山氏は自身の担当したキメラマウスや幹細胞株化の実験は正常に行ったと自己弁護をする。
それで、小保方氏から受取ったSTAP細胞に問題があったことを際立たせた。
実はSTAP細胞だと言って小保方氏から渡されたのはES細胞ではないかというのだ。
その理由は、若山氏が樹立した幹細胞の遺伝子情報が、小保方氏に渡したマウス由来ではなく、過去若山研で作られた実績のあるES細胞と同等の遺伝子情報だからだという。
そして、どんどん遺伝子解析データで裏付けていった。
 
この話を真に受ければ、小保方氏がES細胞STAP細胞と偽っていたことにならざるを得ない。
正に、マスコミは若山氏の発言を鵜呑みにし(or させられ)、小保方氏をSTAP細胞捏造犯扱いにしていったと思われる。
 
しかし、そうした事態はあまりにも偏向的で、著しく不公平である。
「小保方氏がSTAP細胞捏造犯である」ための前提条件は、「小保方氏の渡した細胞を若山氏が確実に使っていた」証拠が必要であるが、その証明は困難である。
即ち、若山氏が小保方氏の作ったSTAP細胞を使わずにES細胞を使った可能性を排除できないのだ。
 
若山氏が渡したマウスで作ったSTAP細胞と遺伝子情報が違うES細胞をワザワザ小保方氏が若山氏に渡さなくても、元々若山研には原料のES細胞はあるから、若山氏がそれを使えば同じことになる。
 
小保方氏の「あの日」(p90-91)には、小保方氏本人は「…ES細胞からのようなキメラマウスはできないというのも重要な結果の1つと捉え・・・」とあきらめかけていたが、若山氏は積極的で、キメラマウスの実験は「・・・すべて若山先生が計画し準備してくださった。キメラ実験を行う1週間前に赤ちゃんマウスを渡され、スフェアを作製してキメラ実験用に若山先生に渡すように指示を受けた。・・・」 とある。
常識的には、小保方氏はキメラマウスの実験担当である若山氏の要求に沿ってスフェア(STAP細胞)を作って若山氏に渡していたはずだ。
 
こちらの話を是とすれば、若山氏は受け取ったSTAP細胞を使わずに、ES細胞を使って幹細胞株化を捏造したことになる。
 
小保方氏がSTAP細胞ではなくES細胞を若山氏に渡した説がマスコミによって拡散したが、若山氏自身がES細胞を使った可能性も十分すぎるほどあるのだ。
 
小保方氏が論文筆頭者で論文表記上の不正を問われたからと言って、研究の捏造までも小保方氏が行ったとはならない。
 
要約すれば、
小保方氏は渡されたマウスから作製したSTAP細胞(スフェア細胞塊)Aを若山氏に渡した。
若山氏は渡されたSTAP細胞(スフェア細胞塊)Bからキメラマウスや幹細胞(STAP幹細胞、FI幹細胞)を作った。
この時、A≠B,A=ES細胞又はB=ES細胞であれば、若山氏の作った幹細胞の遺伝子情報は小保方氏に渡したマウスの遺伝子情報とは異なる必然性がある。
 
極論すれば、小保方氏と若山氏のどちらかが嘘をついている。どちらかがES細胞を使ったということだ。
試料の授受及び工程の紐付を裏付ける証拠が担保されていないために生じた「渡した」「貰ってない」という単純で厄介な問題だ。
 
そこで、上記の公平な見方に立った上で、既に拙ブログで述べた「Stap事件 ― 理解できない最大の謎?教えてください!若山先生 ③ 」を今一度見てみよう。http://ryobu.hatenablog.com/entry/2017/02/17/013921
即ち、上記の「試料の紐付」問題を解決した重要な事例だからである。
試料の授受を伴わずに、若山氏がSTAP細胞から幹細胞までを作った貴重な事例である。
明らかに、若山氏が嘘をついている可能性は極めて高いと言わざるを得ない。
 
尚、以上の話は、桂調査報告にある残存試料解析結果によるES細胞由来とする結論が正しいとする前提条件下で成立する話だと言うことを忘れてはならない。
 
もし桂調査報告のES細胞混入説が覆ることになれば、STAP細胞や幹細胞(STAP幹細胞、FI幹細胞)は存在した可能性は高まり、小保方氏も若山氏も捏造していなかったことになる事を考慮しなければならない。
既に桂調査報告の吟味が佐藤貴彦氏、渋谷一郎氏そして和モガ氏等多くの人によってなされているが、判定基準のES細胞の遺伝子背景に無理が生じている。
特に、和モガ氏説には磨きがかかってきた感があり、ES細胞の混入があったように偽装した」事件の真実性がより高まっているように思われる。http://wamoga.blog.fc2.com/
 
しかし、たとえそれが真であったとしても、若山氏の沈黙に対する強烈な不信感を解決できることにはならない。