Stap事件 ― 小保方氏の研究パートは有益な事実⑤ ====若山氏のSTAP幹細胞樹立こそ最大の謎だ!====
ここまでの「小保方氏の研究パートは有益な事実」シリーズで明らかなように、小保方氏の研究パートに対する疑念、即ち、STAP細胞など本々ありはしないものでES細胞をSTAP細胞と偽っていたなどと言う馬鹿げた疑念などはあり得ないのである。
STAP研究がノーベル賞レベルと評されたポイントは、STAP 幹細胞株化とFI幹細胞株化の樹立にあったと言って間違いないだろう。若山氏が、小保方氏の研究志向とは別に、独立して彼自身の卓抜した手技を活かして目指したiPS細胞を凌駕する無限に増殖可能な幹細胞株化の樹立、そして、それによって可能となるだろう安全で、胎児と胎盤にもなる万能細胞の成功こそ世界の科学界が最も注目したドキュメントである。
このStap事件は、論文の記載事項の科学倫理的不具合からスタートしたが、この注目のファクトを提示した若山氏自身が顕著な不安を感じて論文撤回へと誘導していった。彼の華々しいSTAP幹細胞やFI幹細胞等の成果物は遺伝子解析により、ES細胞由来の物でしかなかったという最もお粗末な結果となり、またその通りに理研が最終審判を下したのだった。
そして、そのあおりを食らって、論文筆頭著者の小保方氏が、担当のSTAP細胞ではなく、ES細胞を若山氏に供給していたかのような全く馬鹿げた印象操作を、理研や関連科学コミュニティーをはじめ、それを鵜呑みにするマスメディアや科学ライターや評論家が勝手に作り上げて拡散していったのだ。
しかし、実はSTAP幹細胞樹立の実態こそ、最大の謎だと言えるのではなかろうか。
*下図は筆者独自の知る範囲で、STAP研究自体の問題点となる要素の参考点を図示したものである。(ryobu-0123/2016.10.1)
Stap事件 ― 小保方氏の研究パートは有益な事実④ Dr. Irene de Lazaroの相澤論文の査読評価内容
☆中村 公政氏のブログ「白鳥は鳥にあらず」にイレーヌ・デ・ラザロ:相澤真一「STAP現象の再現試験の結果」レビュー2016/8/22 を私なりに読解し、意訳してみた。
(中村氏の訳文を随分参考にしたので併せてご覧ください)
http://lunedi.sblo.jp/article/176889260.html
結論を言うと、彼女が指摘した事は科学的視点に立つと、疑問の残る相当重要な宿題が残されているのは確かである。特に、小保方論文のオリジナルな実験方法との齟齬が暴露されている点は当該研究者としては興味を引くと思われる。
http://f1000research.com/articles/5-1056/v1 参照
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査読レポート 2016年8月22日
イレーヌ・デ・ラザロ(Irene de Lazaro)、 Division of Pharmacy and Optometry, School of Health Sciences, Faculty of Biology, Medicine and Health, The University of Manchester, Manchester, UK
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2014年の小保方等の2つのNature論文は体細胞から多能性細胞を生成させる新規手法を記載しました。
その手法は機械的破砕とか酸処理のような刺激条件に晒すというものである。
そのようなプロセスは刺激惹起性多能性獲得(STAP:stimulus-triggered acquisition of pluripotency)と命名されたが、その研究は間もなくいくつかの確実な実験過誤や研究不正上の理由で撤回された。
相沢博士はSTAPという多能性を持つらしい細胞(これは理研の科学検証チームの監督監視下で小保方氏が生成したものだ)が果たしてマウス胚の発育に寄与するのか、そして更に本物の多能性細胞と考えうるかどうかを論述している。
この研究で達成した結論、すなわちSTAP細胞なら機能するはずの多能性は再現しないことが、与えられたデータによって明確に裏付けられている。つまり、STAP細胞の寄与すべき事が回収胚の全てにおいて認められなかったということである。異なる組織への寄与を究明するSTAP細胞を注入した胚の数は十分に多いものである。更に、本研究設計は大変系統的であり、(キメラ現象の)結果に変化をもたらすいくつかの可能性の高い源流要因、すなわちストレスの刺激の要因、マイクロインジェクション操作前に細胞を切り刻む技術手法、それから注入時と取り出し時の胚のステージ等を考慮してキメラ現象を説明している。しかし、私見ではあるが、それでもなお相沢博士のこの研究を有益にする僅かではあるが、示唆する事や明白な事を以下に見つけて貰いたい。
実験計画:
・撤回した小保方らによる研究では、細胞分化マーカーCD45陽性(CD45+)の 脾臓細胞を、STAP細胞を生成するための出発細胞(source)としてフローサイトメーター(FACS)を使って選定した。本研究では、CD45で分類して細胞を分取することは省略し、代わりにリンパ球の特定の単離が可能とされる商品Lympholyteが使用された。このことは検証の基本となるオリジナルのプロトコールの変更であり、それは出発細胞群の性質に相違が生じるかもしれないということである。したがって、著者はこの変更の背景となる理由を説明できなければならないと思う。
・キメラ実験に今回利用したCAG-GFP遺伝子移植マウスの系統が、現在は撤回された以前の研究において小保方らが使用したものとは異なっていたことが記載されている。異なる系統を選択する理由があったのか?
・もともと小保方等の研究では、STAP細胞塊はE4.5段階の胚に注入した。しかしながら、本研究では、E2.5またはE3.5段階で胚に注入された。このパラメータは、キメラ現象のより高い程度を試そうと変化させたか?
実験設定でのこうした変更についての説明があればもっと明確で望ましかっただろう。
データの陳述、取扱い及び考察:
・低pH処理後のOct-GFP遺伝子導入脾臓由来の細胞塊の頻度(表1):このことについて「低pH条件(HCIまたはATP)ないしマウス達の遺伝的背景のいずれにおいても緑色蛍光シグナル発生頻度において、全く明確な違いが見られなかった」と本文中で述べられているが、例えこの陳述が統計的試験によって支持されているとしても、強く言い過ぎだろう。著者はこのデータに関して統計分析を実施したのか?
・細胞塊の緑色と赤色蛍光: 著者は検出された信号が自家蛍光の結果であったことに言及しているようだが、そのことはこの研究を再現しようと試みている他の研究者によって、既に、実際に指摘(Tang et al. 2014; De los Angeles et al. 2015;の最後のコメントを参照)されてきたことだ。しかしながら、このことは本文中に明確には述べられてはいない。尚、更に付け加えて言えば、緑色の自家発光の疑念は、抗GFP抗体を用いるか、qPCRによるGFPmRNAとか、ウェスタンブロットによるGFP蛋白質のレベルを測定によって、容易に払拭できただろう。もしも試料が依然として有効ならば、左様な研究すれば、きっとその問題を明確にすることができることを私は著者に強く推奨する。野生型マウス系統由来の細胞塊の研究に含めれていれば、やはりまた、この曖昧さを避けていただろう。
・キメラ研究のためSTAP細胞を生成するマウスの遺伝的背景: キメラ研究に使われたCAG-GFPマウスはC57BL/6ホモ接合の背景で育成されたと本文中に最初に述べられている。しかしながら、本文中や表2も同様だが、最後に強調されていることは、C57BL/6と F1(C57BL/6x129)の両方が含まれていた事である。
それらはまた細胞隗の分析評価のためOct-GFP遺伝子導入を維持するために選択された背景であるはずなので、この事は著者が必要とする明確性が紛らわしくなっている。
・丹羽論文の結果: 著者は何回か丹羽論文(2016)の結果に言及している。丹羽はまた理研の科学検証チームのためSTAP現象の再現性を調べた。だが、丹羽の研究は、厳格な監督下で小保方が作った同じSTAP細胞で行われたかどうかは明確に特定されてはいない。qPCR、免疫染色及びFACSデータが議論されているが、開示されて無いし、丹羽の研究に読者の関心が向けられるから、そのような明確化は重要なのである。
・少なくとも二つの独立した研究が、理研外部の機関で実施されSTAP論争を明確化することを目指してきて、(Tang et al. 2014, De los Angeles et al. 2015)※ この論文で提示されたものと同様の結論に達している。特に自家蛍光の問題はDe los Angels 等の論文で広範に精査されてきた。私はこのような研究において観察されたことを一寸考察することによって本稿は補強されるだろうと確信する。
※ 筆者注: 相澤論文の引用文献1) →題名「弱酸処理では新生児の体細胞から多能性幹細胞を誘導できない」(要約)小保方論文の酸系処理の方法で、新生児の脾細胞または肺線維芽細胞からSTAP幹細胞を産生することができなかったことが報告されている 。
(以下省略)
アイリーン ラザロ博士 (Dr. Irene de Lazaro)
( 訳:ryobu-0123 / 2016.9.21 )
再生治療分野の主任研究員。
2009年に(特待生で)スペインマドリード、アルカラ大学で薬学部の修士号を取得。卒業後、彼女は《バルセロナに本社の大手地方銀行La Caixa (ラ・カイシャ)のボランティア財団》Obra Social la caixa(オブラ・ソシアル・ラ・カイシャ)からフェローシップ(特別研究員の称号)を得て、薬物送達学の理学修士を終了。ナノメディシン研究室に参加、その後UCL(University College London)薬科大学に席を置き、3次元腫瘍モデルで抗体抱接型カーボンナノチューブの内在化を研究。再生医療の博士課程の学生としてUCLで彼女の研究を続ける。博士論文では、彼女は組織の修復、再生の基本となる生体細胞リプログラミングの概念を究明。生体内再プログラミングを専門とする再生治療の研究員としてマンチェスター大学所属のナノメディシン研究室で、傷ついた組織修復改善に取組む。
Dr. Irene de Lazaro, Research Fellow in Regenerative Therapeutics
Irene obtained her Master’s degree in Pharmacy (with Distinction) at the University of Alcalá (Madrid, Spain) in 2009. After graduation, she gained a fellowship from Obra Social LaCaixa to complete a MSc in Drug Delivery. She joined the Nanomedicine Lab, then based at the UCL School of Pharmacy, to investigate the internalisation of antibody-conjugated carbon nanotubes in three-dimensional tumour models. She continued her studies in UCL as a PhD student in Regenerative Medicine. In her thesis, she explored concept of in vivo cellular reprogramming at the fundamental for tissue repair and regeneration. She followed the Nanomedicine Lab to the University of Manchester as a Research Associate in Regenerative Therapeutics focusing on the use of in vivo reprogramming to enhance rehabilitation of injured tissue.
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https://www.facebook.com/groups/1393691510903463/
☆Facebookの公開グループ「がんばれ、小保方晴子先生!」の記事より
渋谷一郎氏による、デ・ラザロ博士指摘事項の簡潔明快なポイントと評論を、此処に掲載させてもらいました。(2016.9.21 ryobu-0123)
批判個所を拾っていくと(文章は訳文をもとに適宜変更しました)
〈実験計画〉
①小保方らによる研究では、STAP細胞を生成するための出発細胞(source)として、細胞分化マーカーCD45陽性(CD45+)の脾臓細胞をフローサイトメーター(FACS)を使って選定したが、本研究では、CD45で分類して細胞を分取することは省略し、代わりにリンパ球の特定の単離が可能とされる商品Lympholyteを使用した。→検証の基本となるオリジナルのプロトコールの変更であり、出発細胞群の性質に相違が生じるかもしれない。著者はこの変更の理由を説明しなければならない。
②キメラ実験に利用したCAG-GFP遺伝子移植マウスの系統が、小保方らが使用したものとは異なっていた。→異なる系統を選択する理由があったのか?
〈データの陳述、取扱い及び考察〉
③低pH処理後のOct-GFP遺伝子導入脾臓由来の細胞塊の頻度について、著者は「低pH条件(HCIまたはATP)ないしマウス達の遺伝的背景のいずれにおいても、緑色蛍光シグナル発生頻度に明確な違いが見られなかった」と述べているが、このデータに関してきちんとした統計分析を実施したのか?
④著者は検出された信号が自家蛍光の結果であったことに言及しているが、緑色の自家発光の疑念は、抗GFP抗体を用いるか、qPCRによるGFPmRNAとか、ウェスタンブロットによるGFP蛋白質のレベルを測定によって、容易に払拭できただろう。
⑤キメラ研究に使われたCAG-GFPマウスはC57BL/6ホモ接合の背景で育成されたと最初に述べられているが、本文中や表2もC57BL/6と F1(C57BL/6x129)の両方が含まれていた。
⑥著者は何回かSTAP現象の再現性を調べた丹羽論文(2016)の結果に言及しているが、丹羽の研究は、厳格な監督下で小保方が作った同じSTAP細胞で行われたかどうかは明確に特定されてはいない。
だいたいこんな感じですが、ryobu-0123さんが指摘しているとおり、「小保方論文のオリジナルな実験方法との齟齬が暴露されている」わけで、①〜⑥のデ・ラザロ博士の指摘が正しければ、あの小保方さんを交えた理研の検証実験とは何だったんだということになりますね。
なお、この一連の動きの背景について、中村公政さんが興味深い指摘をしています。
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あまり詳しく書く必要はないと思うが、沈黙のうちに忘れられていた相澤論文をF1000Resercherで再び脚光を浴びさせようとしたグループが存在しただろうと推定できるということである。
「F1000Reserchとは:テイブレーク氏に寄せて」
http://lunedi.sblo.jp/article/176927535.html
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これは、小保方さんを交えた理研の「STAP現象の再現実験」の虚偽性をアピールすることが、相澤論文がF1000Reserchに再掲載されたそもそもの目的だったということでしょうか?
Stap事件 ― 小保方氏の研究パートは有益な事実③ 『 STAP HOPE PAGE は本物だ! 』
◎ STAP HOPE PAGEに小保方氏の真実が凝縮 している
2016年3月31日に小保方氏独自のホームページSTAP HOPE PAGEを立ち上げた。
最早、博士号まで剥奪され、自身の研究継続困難となった小保方氏の究極の手段だった。
小保方氏が心底から思いを寄せるSTAP研究進展への希望がこのホームページに凝縮されている。
Past background of STAP( STAPの過去の背景)の中に具体的に、彼女の知れる範囲の要点が記載されている。
Findings(研究結果)にはnature論文の要点を記載。
この論文の記載対象は、STAP幹細胞による多能性評価に重点を置いた若山パートだったのだと理解できた。
STAP細胞が確実にSTAP幹細胞株として展開することができた培養条件を発見したこと。
STAP細胞は、ES細胞およびiPS細胞からの興味深い違いがあること。ES細胞やiPS細胞は胎児の体細胞に分化するが胎盤を形成できないのと対照的に、STAP細胞は体細胞と胎盤の両方に貢献する可能性を論述した
Role-sharing in STAP study (STAP研究における役割分担)を明示。
「STAPの研究は、役割分担の中に進めました。 STAP細胞研究の私の担当は、多能性幹細胞マーカーを発現したSTAP細胞を作成することでした。 STAP細胞キメラマウスの生成とSTAP幹細胞株の確立の重要な多能性試験は、若山博士の担当でした。胎盤にSTAP細胞のキメラ寄与はまた、若山博士によって発見されました。」
と記述している。
(小保方パート)
多能性幹細胞マーカーを発現したSTAP細胞を作成すること(= Oct4陽性スフェア細胞)
(若山パート)
① STAP細胞の重要な多能性試験、即ちキメラマウス生成とSTAP幹細胞株の確立
Important pluripotency tests of STAP cells, chimeric mouse generation and STAP stem cell line establishment, were Dr. Wakayama’s part. Chimeric contribution of STAP cells to placentas was also discovered by Dr. Wakayama
Investigation report of STAP in RIKEN(理研でのSTAP検証報告)
「理研のSTAP細胞研究の最終報告書によれば、細胞株のすべてのキメラマウス、テトラトーマは、ES細胞由来の細胞でありSTAPでないことがわかりました。」 としながら、そのSTAP捏造とする結果に対して、それに続けて反論している。
「しかし、STAP細胞同様の細胞からteratoma formation(奇形腫形成)だけは、2010年ハーバード大学Vacanti研で、すでに確証済みだったことです。」と。
STAP verification experiment in RIKEN CDB (理研CDBのSTAP検証実験)
2014年に理研CDBで、STAPの検証実験は、二つの独立したグループによって行われた。
丹羽仁博士STAP検証実験チームと、小保方氏単独の実験(但し、細胞の分析は他の人々が実施)。
小保方氏は4ヶ月間、単独でSTAP検証研究に参加した。
しかも厳重な監視下での極めて劣悪な実験を強いられていたことが如実に記されている。
(通常の人なら、ましてES細胞捏造犯ならすぐに逃げ出してしまうはずだが、小保方氏の真実への並々ならぬ執念の凄さに感涙し、何と腹立たしい処遇だろうと、筆者は何度も思った)
ⅰポケットなしの服を着用 ⅱ監視員が毎日エプロン結びに来る ⅲ実験室の壁でさえ小さな釘穴が埋める ⅳ 24時間のビデオ監視 ⅴ彼女のすべての動きをモニターし、監視員がそれを文書化 ⅵ自由に試薬ボトルを取り上げることができない ⅶ 自分自身で再作製したSTAP細胞を分析することは許されない(自身の実験がうまくかいったかどうかを知ることができない状態)
こうした邪悪な条件で彼女は「私は唯々心身ともに悪い状態で、毎日何度も同じ作業するしかなかった」と記述している。
だが、小保方パートのSTAP細胞は再現したことを明記した。このことは極めて重要だと思う。
「それにもかかわらず、STAPの研究、およびSTAP現象の私の部分は、確実に検証実験で確認されました。」
「実際、丹羽博士のSTAP検証グループは、独立にOct4などの多能性幹細胞マーカーを発現し、STAP細胞再作成に成功しました。」
しかし、若山氏は実験に参画を拒否したことにより、若山パートを再現させることはできなかったと明記した。
なぜなら、若山氏固有の特殊な技術である、マイクロナイフを使用してSTAP細胞塊を切り刻む技術が無いためキメラマウス生成実験は成功しなかった。
以上、小保方氏がここに記載する内容に対応する、理研が作成した2014年12月19日の報告書
「STAP現象の検証結果」 http://www3.riken.jp/stap/j/r2document1.pdf
では、小保方パートも若山パートも全て再現しなかったとしている。しかし、この結論で、小保方パートのデータは完全に否定されるものではないことは、「小保方氏の研究パートは有益な事実①」の和戸川氏の考察からもわかることだ。
小保方氏のH.Pの記載で小保方パートは完璧ではないが再現されてると理解すべきだろう。
この後、理研検証実験の検証実験チーム副チームリーダー丹羽仁史氏の論文が2016.6.13にWEBで発表された。
・“Investigation of the cellular reprogramming phenomenon referred to as stimulus-triggered acquisition of pluripotency (STAP)”(刺激惹起性多能性獲得STAPに関する細胞初期化の究明) http://www.nature.com/articles/srep28003
この丹羽論文に、「科学で世界をブリッジするサイエンスニュース」(http://sciencenews.co.jp/2016/07/04/post-2698/)は、
「STAP細胞はありません」と題し、 『理研の検証実験が論文になって発表される。確認できたのは、酸性の溶液に浸した細胞のごく一部に多能性に密接に関わっている、Oct3/4( = Oct4 )という遺伝子のシグナルを発する細胞があったところまでだ』と、小保方パートを肯定した。
また、総括責任者相沢真一特任顧問の論文が2016.6..1付の論文としてオンライン誌F1000Researchに発表された。
“Results of an attempt to reproduce the STAP phenomenon” (スタップ現象の再現性検証結果)
http://f1000research.com/articles/5-1056/v1
この論文の内容は、先に相沢氏が科学者として吐露した本音が、厳しい監視環境下で実行された検証結果を散りばめた書き方になっているようである。
その論文査読者の1人、Austin Smith氏の評価コメントで、小保方パートの再現は確保されたとし、当該コミュニティーに有益な結果と評している。
※2016.9.19 追記:Austin Smith氏はコメントの最後に理研との関係を述べている。 「私は以前、理研CDBの諮問会議の議長だった」(I was formerly Chair of the Advisory Council of RIKEN CDB. )
筆者が意訳した内容を掲載しておく。
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In this paper Dr Aizawa reports the outcome of attempts to reproduce the claim that exposure to low pH can convert splenocytes into pluripotent cells, so-called STAP cells, that are capable of colonising the mouse embryo. Although the two STAP papers have now been retracted acknowledging multiple errors and misconduct, the retraction notice does not state that the results are irreproducible but only says “we are unable to say without doubt whether the STAP-SC phenomenon is real”. This study is therefore a valuable service to the community. It is unfortunate that Ms Obokata cannot be contacted. It would be desirable if she confirmed her agreement with the findings. However, I do not think there is any requirement for her to be a co-author because she carried out the work under the explicit direction and supervision of Dr Aizawa.
The study design, results and interpretation are clearly presented. Putative STAP cell aggregates, as defined by Ms Obokata on the basis of fluorescence and/or morphology, were obtained. In a comprehensive series of micro-injections these cells were introduced into morulae or early blastocysts then transferred to recipient mice. No contribution was detected in 591 recovered embryos inspected for expression of a constitutive GFP reporter. Therefore the findings reported in the STAP papers cannot be reproduced using “STAP” cells generated by Ms Obokata in supervised conditions. This is a helpful clarification for the field.
I have a few minor suggestions and questions that could improve the clarity of the manuscript:
- In Table 1 the heading Exp No should be changed to No. of Expts and the heading No. Cell Aggregates should be No. Fluorescent Cell Aggregates.
- It is not clear from the Table or text what proportion of aggregates showed fluorescence or whether they all did. This should be stated.
- It is stated that the source of fluorescence could not be confirmed. Were no aggregates generated from wildtype splenocytes without a reporter? How intense is the green fluorescence in aggregates compared with the Oct4-GFP level in embryos or ES cells? The text should explain that red fluorescence is autofluorescence.
- For the chimaera experiments it is stated that “cell aggregates of 50-100mM were selected by their cluster morphology by Obokata”. Can “cluster morphology” be described more precisely?
- Typographical error: “cell aggregates were one cut into small pieces”.
- Were any injected embryos examined for donor cell survival/integration prior to uterine transfer?
- Could the author comment on the limit of detection (number of cells) for chimaera contribution at the stages examined using this reporter? The method “Embryos were ….. examined for the contribution of injected cells in each organ”. I assume this was in whole mount rather than dissected organs, but this should be declared.
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(筆者の意訳)
・この論文において、相沢博士は検証結果であるところの、低pH下で、所謂STAP細胞という脾細胞を多能性細胞(これはマウス胚をコロニー形成する能力を持っている)に変化させる主張を再現させる試験結果を報告している。2つの論文は最早、複数のエラーや不正行為が認知されて却下されたが、撤回通知はその結果が再現性の無いことを述べてはいないのであって、ただ単に「STAP幹細胞現象が真実であるか否かを疑念を抱かずに言うことはできないと」と述べているだけである。それ故に、この研究は当該コミュニティに価値あるサービスである。小保方氏とコンタクトがとれないことは残念である。もしも小保方氏がこの検証結果に納得していれば、望ましいことだろう。しかしながら、相沢博士の明確な指示と監督の下で、彼女は作業を行なったわけで(自分のやり方は一切ないので)、彼女は共著者である必要性は全くないことだと私は思う。
・この研究設計、結果と解釈は明白に提示されている。推定のSTAP細胞の凝集体は、これは小保方氏によって蛍光性及びまたは形態学的なベースで定義された通りに得られた。ミクロ注入の包括的なシリーズにおいて、これらの細胞は桑実胚や初期の胚盤胞中に導入され、それから受容体マウス達に移された。取り出した591個の胚に寄与した状況は組み込んだGFPマーカー発現検査によって全く検出できなかった。それ故に、厳しい監視の下で、小保方氏が生成した「STAP」細胞を用いた場合は、STAP論文に報告された事象は再現できなかった。このことはこの分野の明確化に役立つことである。
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海外でのSTAP HOPE PAGE は既に大いに意義あるものとして、応用研究が進んでいる理由は、小保方パートの意義を海外の当該分野の研究者は周知のこととして認知しているからなのだ。
何も不思議な事でもなんでもない、当たり前の話なのである。
( 2016.10.7 以下の和訳追記 / ryobu-0123 )
原稿を改善して明確にする一寸した提案や質問が何点かあります。
- 表1で、見出しのExp NoはNo. of Exptsと変え、見出しのNo. Cell AggregatesはNo. Fluorescent Cell Aggregatesに変更する必要があります。
- これは、どんな割合の凝集体あるいは全部が蛍光を示したのかが、表やテキストから明らかでない。これは、記載すべき。
- 蛍光源が確認できなかったと述べられている。レポーター遺伝子の発現が無く、全く凝集塊は野生型脾細胞から生成されませんでしたか?胚またはES細胞でのOct4-GFPレベルと比較して、凝集塊中の緑色蛍光はどの程度の強さでしたか?テキストではその赤色蛍光が自家蛍光であることを説明すべきです。
- キメラ実験のために、「50-100mMの細胞塊が小保方によって、それらのクラスタ形態によって選択された」と記載されている。「クラスタの形態」をもっと正確に説明することはできますか?
- 誤植:“cell aggregates were one cut into small pieces”.
- いずれの注入した胚も、子宮転送する前に、ドナー細胞の生存/遺伝子組換え修復を検査しましたか?
- このレポーター遺伝子(=遺伝子マーカー)を用いて検証されたステージ毎のキメラ形成検出限界(細胞数)を著者のコメントをお願いできますか。「胚は、各々の臓器における注入された細胞の寄与を調べ上げる・・・」の方法。私はこれ(キメラ形成検出限界)は解剖した臓器よりむしろ全マウント内にあったと思っていますが、このことをハッキリ公表すべきです。
ケンブリッジ大学 生物化学科の教授(兼)幹細胞研究所ディレクター【Wellcome Trust Centre for Stem Cell Research (CSCR)】胚性幹細胞の生物学上の先駆的な仕事で注目される人物。
・1986年にエジンバラ大学から博士号を取得
・オックスフォード大学でポスドクとして研究後、グループリーダーとしてエジンバラ大学でのゲノム研究のためのセンターに参加
・1996年、幹細胞研究のための研究所となったセンターの理事(director)に任命される
・2006年にケンブリッジに移籍
・2003年Medical Research Council (MRC)研究教授職。
・同時にエジンバラ王立学院メンバーに選出される
・2006年、王立協会会員(Fellow of the Royal Society)に選出される
・2010年、Louis-Jeantet Prize for Medicine(仏天才医師ミッシェル・ハイサゲル氏と共同受賞)
( 訳者注: この賞の後、ノーベル賞受賞者が多いようである )
・2010年2月、主要な13人の幹細胞の研究者と一緒共に雑誌編集者達に公開文書を書き送って当該分野の少数の研究者の妨害的批評が、新規の幹細胞研究の出版を妨げていることを表明した。
・2012年、ウェルカム・トラストおよび医学研究審議会(英国)から授与された800万ポンド($12.5百万米ドル)の拠出によって、ケンブリッジ大学に新しく設けられたウェルカムトラスト-MRCケンブリッジ幹細胞研究所の理事(director)となると目されている。
Austin Gerard Smith (born 1960) is a professor in the Department of Biochemistry and director of the Wellcome Trust Centre for Stem Cell Research at the University of Cambridge.[3] He is notable for his pioneering work on the biology of embryonic stem cells.[4][5]
Education[edit]
Austin Smith obtained his doctoral degree from the University of Edinburgh in 1986.[3]
Career and research[edit]
He then carried out postdoctoral research at the University of Oxford, before joining the Centre for Genome Research at the University of Edinburgh as a group leader.[3] In 1996, he was appointed director of the Centre, which became the Institute for Stem Cell Research under his leadership.[3] He remained as director of the Institute until his move to Cambridge in 2006.[6]
In 2003, Smith was awarded an MRC Research Professorship[3] and elected to the Royal Society of Edinburgh.[7] And in 2006, was elected a Fellow of the Royal Society.[8] In 2010, he was co-recipient of the Louis-Jeantet Prize for Medicine along with French cardiologist Michel Haissaguerre.[2]
In February 2010, together with 13 other leading stem cell researchers, he wrote an open letter to journal editors to voice the opinion that obstructive reviews by a small number of researchers in the field were hindering publication of novel stem cell research.[9] [10]
Austin Smith will be the director of the new Wellcome Trust-MRC Cambridge Stem Cell Institute at the University of Cambridge, which will be established with 8 million pounds ($12.5 million) awarded by the Wellcome Trust and Medical Research Council (UK) in 2012.[11]
References[edit]
- Jump up ^ http://www.jeantet.ch/e/winners/smith-austin.htm
- ^ Jump up to: a b http://www.eurekalert.org/pub_releases/2010-01/embo-2lp012510.php
- ^ Jump up to: a b c d e f http://www.stemcells.cam.ac.uk/researchers/principal-investigators/pressor-austin-smith
- Jump up ^ "The Stars of Europe – Innovators: Austin Smith, Director, Centre for Genome Research". Businessweek. 17 June 2002.
- Jump up ^ "New Safer Way Developed To Reprogram Stem Cells". Science Daily. 3 March 2009.
- Jump up ^ "Stage set for world-leading stem cell research centre". Wellcome Trust. Retrieved 5 September 2012.
- Jump up ^ "RSE Fellows as at 12/04/2011" (PDF). Royal Society of Edinburgh. Archived (PDF) from the original on 17 May 2011. Retrieved 26 April 2011.
- Jump up ^ "Fellows". Royal Society. Archived from the original on 30 November 2010. Retrieved 4 December 2010.
- Jump up ^ "Open letter to Senior Editors of peer-review journals publishing in the field of stem cell biology". Retrieved 5 September 2012.
- Jump up ^ Ghosh, Pallab (2 February 2010). "Journal stem cell work 'blocked'". BBC News.
- Jump up ^ "Cambridge Joins Harvard In Opening Stem-Cell Institute". Bloomberg News. 8 August 2012.
Stap事件 ― 小保方氏の研究パートは有益な事実② STAP研究は分業 (小保方パートSTAP細胞/若山パートSTAP幹細胞)
小保方手記「あの日」によって、Stap事件の偏見的認識が覆ることになった。
我々はこのSTAP細胞研究の全てを小保方氏が行い、iPS細胞を超える万能細胞を作ったと思わされていた。
実はその思い込みは完全に間違っていた。
STAP細胞研究の2つのnature論文の筆頭著者が小保方氏であるだけのことだった。
1) 分業して研究していた (小保方パートはSTAP細胞/若山バートはSTAP幹細胞 )
iPS細胞を凌駕するほどのSTAP幹細胞を樹立したのは若山照彦氏の独自のことである。 (若山パート)
その原料(STAP細胞、Oct4陽性スフェア細胞塊)を提供したのが小保方晴子氏だったのだ。(小保方パート)
小保方氏のSTAP細胞が無ければ、若山氏はSTAP幹細胞株を作製はできない。
この研究のオリジナリティーは小保方氏にあることは避けがたい。
若山氏はそのままではすぐに死滅するSTAP細胞を彼の技術力によって、無限に増殖する幹細胞株化を達成することで、名実ともに彼のゴッドハンドを示すことができると思っていたはずだ。
このSTAP幹細胞株化こそが、再生医療関係の利権が絡むポイントなのである。
理研は当時、特定国立研究開発法人指定を国から取り付けるために、世界的に波及力のあるSTAP幹細胞株実用性の訴求力を、これ幸いと利用しようとしたのだった。
そこで、理研は、小保方氏が全てのパートに精通しているものと誤解していたと思わざるを得ないが、小保方氏を理研のユニットリーダーに採用したのだ。
そして、若山氏は理研に引き止められることなく、予定通り山梨大学に移籍してしまう。
こうした背景の下で、nature論文が投稿され、ネット上で論文規律の指摘から大問題に発展した。
論文規律上の客観的な違反行為は確かにあったことを小保方氏は認め謝罪した。
原因は彼女の未熟さだけであり、悪意による捏造があったとの解釈は当らない。
ところが、若山氏の樹立したSTAP幹細胞株の解析結果が、残存するES細胞の遺伝子と酷似するとの根拠から、STAP現象の中身はES細胞その物だとする理研の結論で決着した。
43株ものSTAP幹細胞株を若山氏は樹立したその全てに小保方氏かES細胞を混入するなど、彼女の研究とは全く無縁で、何の意味をももたらさないことは、それまでの彼女の研究経過を知っていれば明らかなことだ。
丹羽氏も指摘したように、ES細胞が上手く混ざらないので、いちいちそんな馬鹿なことはやることを考えた桂調査委員会の話は無茶苦茶で、検体履歴や解析結果やその考察に疑念を持たなかったとはおかしなことだ。
もともと、若山研でマウスが管理され、多能化能力を獲得すれば緑に光るOct4-GFPマウスを作って、小保方氏に渡されていた。
彼女にとって、Oct4陽性スフェアのキメラマウス確認テストこそが若山氏に協力要請した事だった。
彼女にとって、アーティクル論文投稿の関門だった多能性の出来栄え評価の項目だった。
そのマウスを用いて小保方氏は外的なストレス作用(ATP等の酸性環境下)でOct4陽性スフェア(STAP細胞)がどんなメカニズムでできるのか、細胞の変化過程を研究し、その多能性の評価との対応性を科学的にキャラクタリゼーションすることに精力を注いていた。 ・・・・ 小保方パート
一方、若山氏は小保方氏のOct4陽性スフェア細胞塊を切り刻んで、胚盤胞に注入し、キメラマウスをつくり、特殊な技術で無限に増殖する幹細胞株(STAP幹細胞株)を樹立した。
さらに、特殊な技術で、未だに疑問の光る胎盤まで作って見せた。
若山氏はこのSTAP 幹細胞の実用化に熱意を示し、特許出願を主体的に推進する。
そして、その利権を確保したい狙いを強く思っていた。 ・・・・ 若山パート
「あの日」には、これらの全てが理解できるように書かれている。
2) 若山氏は逃げた/小保方氏は戦った
STAP論文が単なる論文規律上の問題から、騒々しい研究捏造不正疑惑に発展する中で、若山氏は自身が目論んだSTAP幹細胞株化技術の主体者であることは隠し、小保方氏がアーティクルとレターの筆頭著者であることをいいことにして、あたかも小保方氏が全てのSTAP細胞研究を独自に進めていて、その側面からの協力をしていただけのように演出していたことがよく分かった。指導責任だけを問われるように仕組んだ。そして、若山氏は逃げた。
小保方氏が「200回もSTAP細胞作製に成功している」と話したとき、嘲笑を買ったが、それはSTAP幹細胞やキメラマウスの若山パートまでを200回成功したものと誰もが誤解していたのではないだろうか。
これは、実際に研究し実験していた小保方氏の認識は、マスメディアによって伝えられる情報からでは共有されることが無かったからで、2016年1月出版の小保方晴子著「あの日」によってようやく理解できた。
小保方氏は厳しいバッシングにより、鬱病状態になり、闘病生活をする中でも、終始一貫して小保方バートのSTAP細胞(Oct4陽性スフェア)の事実を必死で訴え続けた。
理研による監視付の論文記載条件に限られた酸処理ストレス下での再現実験でも、尋常でない実験量をこなしていた。
下條竜男氏はその著書『物理学者が解き明かす重大事件の真相』の中で、
「ここで注目すべきは「全部で1,615個の細胞塊を宿主胚に移植し845個の胚発生を確認した」という途方もない実験の回数だ。」 (世界における再現実験数は全部合わせてもわずか133個だそうです)
「もしSTAP細胞=ES細胞説が真相であり、それに小保方氏が深く関わっているとしたら、徒労に終わるとわかっている実験を1615回も繰り返し行えるだろうか。もちろんただの印象論にすぎないが、やったとしても、せいぜい数百回でお茶を濁すところではないか。」
2014年12月19日、理研の検証実験チームと小保方氏自身による再現実験もSTAP細胞を再現できなかったと発表された。論文で主張されたSTAP細胞は再現できなかったとされた。
統括責任者の相沢真一氏は記者団の前で発表終了後、退席しかけて突然振り返ると、再びマイクを手に報道陣に向かって話しかけた。
「今回の検証は、科学のやり方ではない。犯罪者扱いは科学にあってはならない。」
小保方氏のコメントもあった。
「どのような状況下であっても必ず十分な結果をと思い必死に過ごした3ヶ月でした。予想をはるかに超えた制約の中での作業となり、細かな条件を検討できなかったことが悔やまれますが、与えられた環境の中では魂の限界まで取り組み、今はただ疲れ切り、このような結果にとどまってしまったことに大変困惑しております。」
高田敞氏ホームページ「へいこく雑記帳---がんばれ小保方晴子さん」を見ると興味深い記載がある。
http://www5f.biglobe.ne.jp/~kareno/obokata/24newtonkiji.html
//////たとえば、ボクシングのチャンピオン戦を考えてみよう。チャンピオン側が、挑戦者の足を縛って戦うことを条件にしたらどうだろう。それで勝ったとして、本当にチャンピオンが強いといえるだろうか。///////
////// 理研は、なぜ、再現実験に、(科学のやりかたではない)(予想をはるかに超えた制約)を課したのかを説明する必要がある。そしてそれがSTAP細胞の再現にどれくらいの影響を与えたのか科学的に明確にしなければ、科学としての検証実験とはいえない。///////
Stap事件 ― 小保方氏の研究パートは有益な事実① 和戸川純氏のブログより
和戸川純氏の「夢と現実のエッセイ評論」と言うブログがある。
http://essay-hyoron.com/index.html
とても興味深いテーマを判りやすく書いておられる。
そこに同氏は「小保方晴子が愛するSTAP細胞 」と題する記事を書いている。
非常に優れた視点で、小保方氏に邪念は無く、彼女の研究パートは正しく実行されたことを支持した内容が分かりやすく書かれている。
その中で特に私が注目した記事の一部を取り出してみる。
和戸川氏は、若き女性研究者、小保方晴子氏の真面目で真摯に課題と向き合う姿を鋭く見抜いている。和戸川氏は【小保方の真意】に迫っている。和戸川氏は『1月31日 / 会見からたった3日後に、小保方が、理研のウェブサイトに次のようなメッセージを載せた。大騒動に仰天した小保方の姿が見える。 同時に、多くの報道とは異なる、研究に対する彼女の真摯さをうかがうことができる。記録として価値があるので、ここに全文を書き残す。』
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STAP細胞研究はやっとスタートラインに立てたところであり、世界に発表をしたこの瞬間から世界との競争も始まりました。今こそ更なる発展を目指し研究に集中すべき時であると感じております。
しかし、研究発表に関する記者会見以降、研究成果に関係のない報道が一人歩きしてしまい、研究活動に支障が出ている状況です。また、小保方本人やその親族のプライバシーに関わる取材が過熱し、お世話になってきた知人・友人をはじめ、近隣にお住いの方々にまでご迷惑が及び大変心苦しい毎日を送っております。真実でない報道もあり、その対応に翻弄され、研究を遂行することが困難な状況になってしまいました。報道関係の方々におかれましては、どうか今がSTAP細胞研究の今後の発展にとって非常に大事な時期であることをご理解いただけますよう、心よりお願い申し上げます。
STAP細胞研究の発展に向けた研究活動を長い目で見守っていただけますようよろしくお願いいたします。
小保方晴子
『使った細胞はひ臓の血液細胞なので、たとえ万能性遺伝子の活性があったとしても、とても低いと思われる。さらに、弱酸性溶液で処理すると、細胞自体の活性が落ちるので、全遺伝子の活性も間違いなく落ちてしまう。それにもかかわらず、万能性遺伝子の活性があったということは、とても重要な結果と考えられる。
この所見を無意味なものと結論づけたいので、 新聞では「活性は100分の1以下だった」と述べられている。正確にどれくらいの活性があったのかを、知りたいものだ。たとえ200分の1の活性だったとしても、万能性遺伝子の活性がとても高いES細胞との比較なので、この実験結果には大きな意味がある。
ただし、この程度の活性では、キメラマウスの作製には成功しない、という結果が得られたことになる。活性を上げる実験を積み重ねていって、もっと高い万能性活性にすれば、キメラマウスの作製に成功するはずだ。』
と生物科学者として和戸川氏は鋭い指摘をしている。
これは小保方氏の研究パートのSTAP細胞(oct4陽性スフェア細胞塊)作製 部分に大きな意味をもった実験だったと述べているのだ。
和戸川氏ブログのこの「小保方晴子が愛するSTAP細胞 」にStap事件の中の小保方晴子氏の一途な研究を、如何にくだらないことで潰したかのエキスが書かれているので、是非読んでいただきたい。
この記事の最後に書かれていることは、極めて重要な指摘であるので載せておく。
『小保方の研究に疑問を呈する研究者は、笹井の見解に論理的に反論しなければならない。 その程度のこともやらない(できない)研究者には、小保方を批判する資格はない。
全く当り前なことだが、科学的な問題は、科学的な議論をできる場で、徹頭徹尾科学的・論理的に討論しなければならない。』
※(筆者注)
笹井氏の見解とは、(和戸川氏がこの記事にも述べているが)
Stap事件 ― 建設的な議論とは何かを考えてみよう!
~アノ姐さん アホがカウントしているよ~
と、わざわざ筆者のブログを紹介し、私をアホ呼ばわりしている乱暴者がいた。
Stap事件 ― STAP細胞をめぐる最近の話題、そして気になる事
2年前に理研がSTAP研究をあっさりと撤退したのとは裏腹に、日本社会にはその撤退理由に釈然としない人々が大勢いる。