Stap事件 ―  小保方氏の研究パートは有益な事実⑩                       === 研究者小保方氏の真摯な姿勢 ===

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2014年4月9日 小保方氏が石井調査結果への不服申し立ての会見のYouYube動画

https://www.youtube.com/watch?v=Nbr6WrhJCW4

を改めてみると、小保方氏の責任感の強さと、誠実さが伝わってくる。そして、

「今回の論文は現象論を述べているもので、最適条件を述べたものではなく、研究は始まったばかりであって、研究遅れを生じさせたことを心から反省し申し訳なく思っている」との趣旨のことを涙ながらに声を詰まらせながら吐露している。

どれほど無念で悔しい思いだったか、想像を絶するものがある。

 

千葉県警の元刑事でウソを見抜くプロとして知られる森透匡(ゆきまさ)氏(47)は小保方氏の会見を見て、

「会見を見ている限りウソのサインは出ていないと思った。」と述べている。

(参考: http://www.z-koushikai.or.jp/download/150420getureikai.pdf )

この時点では、自身の小保方パートは勿論の事、若山パートも実験事実として確信していた。若山氏が画策し、ES細胞混入説へと導いて行っていることなど知らない時期だった。

 

その後、小保方氏は満身創痍の身でありながら、あの相澤氏に「科学としてのやり方ではない」と言わしめた、過酷な理研のSTAP検証実験にも誠心誠意取り組んだ話は以前に「小保方氏の研究パートは有益な事実① 和戸川純氏のブログより 」等で何度も述べてきた。

小保方パートの再現はあった。

しかし、理研はキメラマウス再現以降の多能性評価、つまり若山パートに主眼があった。キメラマウスに対する小保方氏の解釈、見解があるのだが、従前に若山氏が作製した外観条件を満たすキメラマウス再現ができず、多能性の証明ができなかった。

若山パートの証明ができなかった。 

こうして、(理研のストーリー通りに違いないが)桂調査報告のES細胞による捏造という結論となった。

ES細胞混入原因を特定できないというのは、いい加減な結論だと私は思っている。)

 

しかし、今となって見ると、ここからが不思議な話になるのである。

理研の結論が正しいかどうかも疑念があるが、例えその結果が本物だとしてもその原因は小保方パートには無いと考えることが現在は自然である。

若山氏のパートが問題なのに、それが小保方氏があたかもES細胞を混入した研究不正を行ったかのような疑いだけが強調され、当時は、ほとんど若山氏を疑わない風潮だった。

今現在の知識では、あの検証実験への不参加は研究者として極めて誠意のない事だと思われる。

メディアによる小保方氏に対する過激な風評作りの流れはとどまることは無く、小保方氏へのバッシングは根強いものだった。

このような風潮の流れに呼応するかのように、小保方氏に対して、理研が主犯的判定を下したことや、母校の早稲田大学学長が博士号剥奪宣告をしたこと、そして科学界からの追放状態にしたことは、現状から考えてみると極めて妥当性の無いことだと私は思うのだ。

 

今となって見れば、あまりにも浅はかでバカバカしい理不尽さを思うこのごろである。

 

  

 

Stap事件 ― 七色仮面氏 “ STAP細胞事件とはなんだったのか? ”

 

「中途半端なお部屋」(管理人:七色仮面氏)というブログがある。そのブログジャンルの「言いたい放題コーナー*納得できないもろもろ」にSTAP細胞事件とはなんだったのか?”と題し、七色仮面氏は、とっても興味深く話を整理されている。そのまま、此処に掲載させてもらった。

納得できないもろもろ117 http://nanamas.my.coocan.jp/nana25e117.html

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“ STAP細胞事件とはなんだったのか? ”

この件は、全然決着などしていない<STAP事件の闇(3)でとりあえず終わりにするつもり でしたが、もういっぺんだけまとめ的に書いておこうと思います。

 

元々、もう一つのコーナー「現代科学へのいちゃもん」で書いているように、科学に関して内 外サイトを当たる中で、部外者ながら「科学界」とはどういうところで、どうやって「科学」と言う名の学問が進められてきたのかを見て知っていましたから、既に書いてきたように、ネット上でSTAP騒動が勃発したとき、速攻で、何の証拠の無いのに『STAP細胞は小保方の捏 造。そんなものあるはずがない』という言説がネット界を駆け巡っていたのを目にし、とうとう私が「現代科学へのいちゃもん」で批判的に断罪していたことが"-ing"でそれもこともあろう にこの日本で起きてしまったのかと極めて「不快感」を覚え、それ以後、あえてこの件に関しては詳しくネット検索するのをやめてしまいました。

 

ですから、理研の調査委員長も切り貼りしていたことが指摘されて委員長の座から降りたと か、小保方さんが再現実験への参加を希望されたとか、分子生物学会長が強力に再現実験に反対した(私の中に怒りが湧きました)とか、結局、再現実験は失敗に終わり、小保方さんは理研を辞職された(判官びいき的に気の毒でなりませんでした)とかそれくらいしか知りませんでした。ただ、「小保方さんが自ら積極的に再現実験参加を希望された」と言う一点だけからですけど、素朴な直観として「捏造などしていない」だろうとは思っておりました。

ま、ですから、あのマスコミ・メディアを巻き込んだ騒動に洗脳されて流されることもありませんでした。逃げてしまっていたのですから(^^;

 

しかしながら、既に書いて来たように、かなり遅れて、2月の終わりになって、偶々、何かをgoogle検索していたときに、小保方さんが1月末に、私記「あの日」を出版され大きな話題になっていることを知りました。速攻で、ネットを漁り、書かれているという概要を目にしました。

更に漁った中で、支援ブログの存在も知りました。最初に知ったのは「小保方晴子さんへの不正な報道を追及する有志の会」というブログでした。1月まで戻って記事とブログコメをむさぼるように読みました。そして、この話題から逃げてしまっている間に何が起きたのかを初めて詳しく知るところになりました。一旦、興味が出てくると止まらない私、ネットを漁り、中部大学の武田教授の音声ブログだとか、支援・擁護側のブログを順に見つけ、自分の中に欠けていた多くの情報を短時間で得ました。

 

その最大のものは、何といっても、一般国民が

 

 小保方氏は一人で研究し一人で論文を書いた。そして、その研究は

 上司であるW氏を誑かし続けた捏造であった。(※1)

 

と思わされていたのは、全くの虚構であり、真実は、

 

 研究は小保方パートとWパートによる『分業』であった(※2)

 

ということでした。それは、

 

 ・小保方パート:狭義の『STAP細胞』すなわち、OCT4発光する

         『スフィア細胞』の研究と生成

 ・Wパート  :『STAP幹細胞』/キメラマウス生成

 

であったのでした。我々国民が混迷を極めて誤解してしまったのは、全体を指して称せられた『STAP細胞』というのは、実はW氏パートの『STAP幹細胞』のことであり、小保方さんが会見で「STAP細胞ありま~す」「200回以上作りました」と述べていたのは小保方パートの狭義の『STAP細胞』のことであり、両者を混同してしまったことでした。しかし、理研も、科学コミュニティも、その太鼓持ちたる三流「科学」ジャーナリストも、それに主導されたマスコミ・メディアもその点を明確に区別して説明しませんでした。区別しないどころか、小保方さんの前言を言い訳・居直りみたいに悪く報道するばかりでした。そこには勿論、(※1)という国民を誑かせた虚偽の延長上でのものだったということです。

 

Nature論文は、小保方パートの"article"とWパートの"letter"の2編からなり、こういう誤解が広がったのは、共にファーストオーサ(論文執筆筆頭者)が小保方さんだったことによります。他部門では、普通、ファーストオーサの方がラストオーサの指導の下に、一人で実験研究し、論文を執筆するという形になっているための誤解でした。分子生物科学分野では通常共同研究であることが多く、その場合、ファーストオーサはその中で一番貢献した方の名前になるようです。笑ってしまいましたが、未だ、こういう暴露された事実を知らないのか、もうそれを知っている支援ブログで、(※1)という嘘で頭が凝り固まったままの化石のようなアンチのコメントを見ました。

 

しかしながら、私記「あの日」によれば、前述のような分業であったことを明示した上に、

 

①元々、「スフィア細胞」は小保方さんがハーバード大学バカンティ研に

 留学中に一つの独自ideaを持っていたバカンティ教授から与えられた

 課題を追及する中で発見したものであった

 

すなわち、そもそも、小保方さんの「スフィア細胞」は理研もW氏も全く無関係な時に無関係な場所で理研とは無関係だったまだ修士課程の小保方さんが発見したものであったのでした。残念ながらそのときバカンティ研挙げての追試等で投稿した論文は「幹細胞」として認められずに最終的に却下の憂き目にあっていたということです。私が特に重視したことは、最終的にrejectされてしまったとはいえ、このとき、バカンティ教授指示で、論文を投稿していたという事実が一つ明らかになりました。

 

そして、もう一つ隠されていた重要な事実は

 

理研W研での研究はW氏の研究目的指導に従い分業体制で行われ、

 小保方さんはW氏パートの技術は伝授されず、ひたすらOCT4発光ス

 フィア細胞(狭義のSTAP細胞)作成をさせられただけであったこと

 

ということでした。

 

小保方さんは設備が充実している元々の所属の東京女子医大に戻り、博士課程に進学し

て学部時代の所属の早大から博士号を取得後、勧めもあってポスドク理研W研に、バカンティ研所属のままでの客員研究員として研究を続けていました。

Nature論文の研究はほとんどがこのW研時代のものでした。そして、W氏がSTAP幹細胞作製に成功したということで論文作成を小保方さんに指示し、3雑誌に投稿したのですが、全てrejectされてしまいました。

ただ、W氏はそのSTAP幹細胞化技術を小保方さんに伝授するのを拒否したため、小保方さんはSTAP幹細胞化の方には全く関与していなかったということです。

 

ですから、確かに、通ったNature論文は、小保方さんが理研PIになってのものでしたけど、小保方さんが理研PIに採用されたいきさつは、W氏がY大に赴任し、小保方さんは誘いを断っていたため、理研がその「STAP幹細胞」に目を付けたことによるのは間違いないと思われますし、笹井さんは小保方さんが理研PI採用後、上司命令で論文修正指導をしただけであることも明白化していました。こういうことが、しっかりと報道されておれば、ああいう事態にはならなかったと思います。しかしながら、理研調査委さえ知らなかった・・・理研という組織はどういう杜撰な組織か驚いてしまいました(怒)

 

あの大々的な発表だって、理研が自社をある目的のためにアピールするためになしたものであり、在籍2年目の理研研究員である小保方さんはそれに従ったにすぎません。

結局のところ、どう論理的に考えても、小保方さんに捏造するなどと言う動機も理由も全くないことは明らかだという事です。彼女はW氏と理研の思惑に「道具」として翻弄され続けたのでした。

ま、どなたかが書かれていましたが、多分に、理研自体が「小保方さんが、W氏指導の下で実験研究の全てをやった」と思いこんでいたのだろうと思います。そして、ファーストオーサが小保方さん名になっていたことをいいことに、W氏はうまく立ち振る舞って逃げたのでしょうね。間抜けな三流「科学」ジャーナリストらが誤解してましたからね。

 

いくら、理研、日本科学コミュニティ、その太鼓持ちの三流「科学」ジャーナリスト、マスゴミ・メディアが「だんまり」を続けようと、ネットで情報を得て真相を知ってしまったしがらみのない我々一般国民はもう誑かされ続けたりするはずがないのは世の必定です。

あるFace Bookグループはどんどん参加者が増えていて3400名にもなったとか。私はアカウント持っていません(Twitterともども持つ気はありません)が、支援Face Bookグループはいくつもあるようです。また、色々リンクを辿り、いくつかの支援ブログを覗いています。

 

ま、日本科学コミュニティ、マスコミ・メディアの作り上げたストーリによる圧力に迎合し、

Kahoなる人物やW氏の迷走発言から、「STAP細胞は小保方氏がES細胞混入で捏造したものだ」という『先入観』の元に、その証拠を見つけようというあまりにも不公正・不公平で杜撰な調査結果報告によって、強引な幕引きを策した理研及びそれで「科学的決着がついた」と嘯いた日本科学コミュニティのなした卑劣な「無理」はお天道様はしっかりと見ていたようですね。

小保方さんが世界に全文英文で発信した"STAP HOPE PAGE"は海外に対して衝撃を与

えたようで、更には、ダイレクトには見せてはいませんが、こっそりとその論文の中に事実が隠されていた再現実験に関する相澤論文が、この6月にオンライン誌F1000Researchに再掲され、査読者の一人の権威学者の意味深なコメントがつき(⇒>STAP事件に関する科学界批判で引用)、また同じ6月にWebでのこれもよく読むとこっそりと事実が隠されている丹羽博士の論文などが出され、更には、その後に何かそれでお墨付きを得たかのように、あの論文(articleに対するものであるこは明白)を堂々とreferenceに明記した海外論文が2件も発行されましたね。

はっきり言って、日本科学コミュニティが嘯いた「科学的決着」など海外では通用していないことは明白であり、面目丸つぶれでしょうな。無理して強引に狭義の「STAP細胞」まで葬り去ったからです。

 

理研は隠していましたが、もうばれました。再現実験においては、

 

 ・小保方パートは成功していた-すなわちOCT4発光のスフィア細胞

  は事実であった

 ・STAP幹細胞については、その技術を有しているW氏が参加を拒否

  したため再現できなかった

 

ということが。

 

結局のところ、あるところにあった、私がもう一つのコーナー「現代科学へのいちゃもん」を作り、色々と調べてきた中で感じ、ところどころで触れていたことに丁度ぴったりの一文

 

 科学とは真実、真理の探究の場である。そのはずである。しかし、

 そこに人間が介在する限り、闇の部分、不条理の部分が入り込む。(※1)

 

が全てであったと言っても過言でないでしょう。ちなみに、この一文は、4月に渋谷一郎さんという方がだされた本「STAP細胞はなぜ潰されたのか」(私は入手できていませんが)の中の一節だそうです(ご本人があるところで紹介されておられました)。

だからこそ、私は前述で「-ing」で起きたと慨嘆していたのです。

 

 

さて、上記で「杜撰な調査結果報告」と書きましたが、2015年頃から一貫して、この事件を「ES細胞捏造偽装」事件であるという大胆な、それでも論理的でエレガントな推理をブログで展開されて来て(その推理を元に『異形業務妨害罪』で神戸水上警察署に告発までされたそうです。結局、肝心の小保方さんがその被害者だという部分が時効にかかっていたため不受理となったそうですが)支援者の注目を浴びている和モガさんと言う方が、ここに来て、更に、理研が調査して「ES細胞とTS細胞を混ぜて捏造したもの」という判定結果報告をした「FI幹細胞」について、それを覆す説得力のある推理を、「崩れていく捏造の証拠」

①~③として三回にわたって示されました。彼によれば、その生成法は

 

 STAP細胞+栄養膜細胞(TS細胞)→(FGF4培養)→FI幹細胞+TS細胞」

 

という図式だったとしています。ここで、「STAP細胞」とは小保方さんが製作したOCT4発光したスフィア細胞のことです。また、「TS細胞」とは胎盤形成の元とされている栄養膜幹細胞株、「FI-SC(FI幹細胞)」は「STAP幹細胞」の一つで胎盤寄与可能なSTAP-Stem-Cellだそうです。で、FI幹細胞はSTAP細胞をFGF4で培養して作るが、TS細胞も同様に栄養芽層(栄養膜細胞)をFGF4で培養して作るとして、上記の図式だとされていますが、その主張をわかりやすく結論的に書きますと

 

 

 STAP細胞とTS細胞の『共培養』によりFI-SCを作った。

 

としておられるわけです。そして、

 

 (『共培養』して作った)FI幹細胞とTS細胞をFACSを使ってOct4-GFP

 陽性細胞で選別すれば、Oct4-GFPを持つBOFマウスのFI幹細胞を

 取り出すことができる

 

と述べられています。理研が分析したものの中にあったTS細胞は、このFACSでの分離の際、完全に分離されずに残ったいわば「ごみ」だったというわけです。

ちなみに、和モガ氏によれば、顕微鏡レベルではSTAP幹細胞とES細胞は見分けがつかないそうです。

 

この推測は先にされている方がおられるようで、和モガさんは、DORAブログという所でTs.Markarさんと言う方が書き込まれたブログコメント

 

  「STAP+TS→FI-SC+TSなんてことを考えている。

  Tさんの博論は当時W研でのことでSTAP実験に応用されてもおかしく

  ない」

  (T,Wは実名が書かれていますが頭文字にしておきます)

 

からそれに気が付かれたようで、Tさんの博論そして小保方さんの「あの日」の記述から間違いないとしてこの推理をされています。私など、そのTs.Markerさんのコメントがそれとは関係のない記事のところに唐突に書かれていて、ブログ主さんのDORAさんとはきちんと会話が成り立っているのを見ても何の話かさっぱりわかりませんでしたが、さすがにずっとその件について追及されて来た和モガさんは速攻で理解し調べて記事にされているのです。

そして、

 

 Tさんの博論には、共培養することによりクローン胚の品質改善を図ったこと

 が書かれており、「集合法で 2 個または 3 個の胚を集合させることで正常な

 遺伝子発現をしている細胞数が増え、その後の発生に必要なボーダーライ

 ンを越えられていたのかもしれない」とあった

 

と述べられていて、前述のTs.Marker氏のブログコメントは、それをFI幹細胞の作製に応用し、細胞数の少ないSTAP細胞を同様なTS細胞で補ったということだろうと推測されています。「あの日」には名前は明記されていませんでしたが、大学院生というのが出てきており、

TS細胞の事も出てきています(但し、「共培養」と言う言葉はなくて、W氏が独自に考えついてというような表現がありますから、技術伝授を拒否されていた小保方さんには「共培養」というのを知らせていなかったのだろうと言う推測があります)。ぴったしかんかんで説得力は理研の推測よりずっとありますね。調査委にもW氏は黙っていたのでしょうね。

理研は丹羽博士の「ES細胞とTS細胞をまぜるのは困難である」という主張も無視して、描いたストーリにつごうのよいad-hocな解釈をしたのでしょう。

 

理研調査委は、間違いなく、一介の若手女性研究員の言い分より、「世界のWさん」の言い分を全面的に信用してしまったということでしょう。だからこそ非関係者から指摘されるような杜撰な調査をやってしまったのでしょうね。途中で気が付いたらしいのですが、もうストーリを止められなかったということです。だから私は前述で「強引な幕引きを図った」と述べたわけです。杜撰な管理をしていたゆえに、いざ調査となったとき、混迷してしまったのを、曲解した科学ジャーナリストらがいて、「理研は隠蔽しようとしている」などと思われたために「小保方捏造犯」でいけいけどんどんの彼ら主導のマスコミ・メディアから責められるのを避けるため、そういう風にしてしまったのかもしれません。ま、単なる一つの憶測ですが、「あの日」の内容からそれが十分伺えます。

 

もう理研の調査結果報告の杜撰さ・でたらめさは明白です。

 

 (a)頭から証拠もないのに「ES細胞混入捏造」と決めつけて調査したこと

 (b)(※2)すなわち「分業」には触れていないこと

 (c)研究はW研時代にほとんど終わっていたものでかつ(※2)であり、笹井

  博士や丹羽博士は論文修正に係っただけであり研究自体には全く関与

  していなかったのに、あたかも関与していたかのようにしたこと

 (d)(※2)なのに、研究に関与していなかった丹羽博士は当然であるが、

  既にY大学に移籍してしまったW氏とは1年もMTA締結をしていなかった

  という杜撰な管理をしていながら、一方的聞き取りだけでW氏を「しろ」と

  して、小保方さんだけを「くろ」と判定したこと

 (e)ES細胞混入と言いながら、そのことの再現実験もしていなかったこと

 

もうみなばれてしまったのです。そして、公式な反論はありません。間違いなく小保方さんの主張は事実であったからでしょう。下手に反論すれば「藪蛇」になるからでしょうね。

「寝た子はおこさない」よう「だんまり」を決め込んでいるのです。わかりやすい構図ですよね(怒)。

 

あんな非科学的な結論で「科学的決着がついた」などと嘯いた日本科学コミュニティと、その太鼓持ちの三流「科学」ジャーナリスト達よ、

 

 でたらめも休み休み言いたまえ!

 

国民からのあなたたちへの信頼性はもう地に落ちているのですよ。恥ですよ!わかってい

ますか?調子に乗って、マスコミ・メディア・ネットで小保方攻撃していたあなたたち、自分

がなした恥ずべき行為と、笹井さんを自死においやった罪を深く詫びて

 

 科学界から退場したまえ!

 

前述の海外の動きを見てもわかるように、最初から「STAP細胞捏造説」とわずかな瑕疵への攻撃を批判されて大バッシングを受けられてきたという中部大学の武田邦彦教授の長年の研究人生からの直観(「新規の研究」)は正しかったことが順番に明らかになりつつあります。

 

有志の会ブログを覗いて見ましたら、もう支援者の間ではすっかり知れ渡っているのに、未だ2014年の頭のままの化石のような間抜けなコメントを見ました。いつもそうなんですが、あそこはことあるごとにアンチがごきぶりのように湧いてきますけど、もういい加減恥さらすのをやめたらと思うのですけどねぇ。はっきり言って、馬鹿馬鹿しい便所の落書きでしかありませんね。相手にするだけ時間の無駄であほらしいですね。

 

もうはっきり言ってあげますが、最初から「小保方さんへのそのみ・ネタミ」で凝り固まった憎悪頭で「吐き散らした唾を飲み込めないだけでしょ?」。ま、あなたたちの鬱積に「悪意」で火をつけた輩がいて、あなたたちは見事にそれに踊らされ続けているわけです。少しでも知恵があるなら自分たちは猿回しの猿にされていたことくらいもう気が付いてもよさそうですが ねぇ。どなたか書いていましたけど「不正許さない」ではなく、実際には「めだつ小保方許さない」だったんでしょ?もう本当にわかりやすですねぇ。

 

「上手の手から漏れる」という格言がありますが、調子に乗ってそれが尻抜けになり、もう支援論客の間ではすっかり、事件化して小保方さんとSTAP細胞を葬り去ったストーリの首謀者は特定されています。そして、全てがそこに結びついているのです。間抜けにも皆、猿回しの猿になっていたのです。

今後起きるであろう諸事情を考えますと、そのまますまないでしょうね。そして、そうでないと小保方さんの冤罪は晴れないでしょうし、笹井さんの霊も浮かばれないままでしょう。

 

鉄髄は下されるべきです。この事件はいくらマスコミ・メディアがだんまりを決め込もうが、 風化するどころか逆方向の風が次第に強まりつつあります。鉄髄が下されない限り、その風は衰えないでしょう。STAP細胞だけ愚かなことをしたために、本来、科学界でしか話題にならなかったようなものまで一般国民の間で語られてしまうようになりました。

本当に日本科学コミュニティは馬鹿なことをしたものです。わかっているかどうか?



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( 七色仮面氏のプロフィール )

自己紹介〜中途半端な部屋 http://nanamas.my.coocan.jp/nana1.html

Stap事件 ― 米本昌平氏(科学史家・東京大学客員教授)の御尤もな論評!

 2015年4月、読売テクノ・フォーラムに掲載した米本昌平氏の「STAP細胞事件を論評する」という記事があった。

読売テクノ・フォーラムhttp://yomiuri-techno.jp/pastcolumn/column-2015-0401.html

 その記事をそのままを同調しはしないが、共感すべき重要な科学に対する問題意識と主張がスカッと単刀直入に表現されている部分を掲載する。

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『今回の事態を一段高い視点から総括してみると、日本には本格的な意味での“科学評論”がないという重大な欠落部分があることである。科学研究の外にあって、研究者と同等の立場から、その意義や内容について踏み込んで論評を加える活動である。ちょうど文学に対する大学文学部に相当するような知的活動である。
 そのような立場から、STAP細胞事件について三つ指摘しておこう。


 第一に科学研究には賭けの部分があり、それに失敗した研究者をあたかも犯罪者のような責任追及をすべきではないことである。研究の世界はとくに激しい競争社会であり、当然、勇み足やスキャンダルが生じてしまう。海外の研究管理の体制を見渡すと、それらはみなスキャンダルが発端になっている。根底にある課題のすべてを明らかにして、バランスのとれた対応策を考え出すのが先進国であり、これができないのは発展途上国である。


  第二に研究の自由の原則は絶対に守られるべきである。つまり社会の側は、税金が使われているという理由だけで過度に研究活動に介入しないことである。今回、文部科学大臣が、善意からとはいえ、STAP細胞の検証実験の方法についてあれこれ注文をつけた。これについて、研究の自由に対する政治介入の恐れがある、と諌める声がなかったのは問題である。


 第三にSTAP細胞の是非については、生命観に関わる対立があることである。今回、日本分子生物学会はとくに厳しい声明を出したが、その前提には、細胞の振る舞いは分子の次元で説明されてはじめて科学であるという信念がある。一方、発生学は伝統的に、生化学的な説明は現象の一面しかつかんでいないと考える傾向がある。だから分子生物学者はSTAP細胞を完全なインチキとみなし、発生学者はそれでも何か未知の現象を含んでいるかも知れない、と考えるのである。
 科学における失敗は貴重な財産であり、次のアイデアを汲み取るべき宝の山である。冷静な評価と分析が必要である。 』

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※米本 昌平氏は、日本の思想家。東京大学先端科学技術研究センター特任教授、総合研究大学院大学教授。専門は、科学史・科学論、生命倫理、地球環境問題。1946年生れ。 ウィキペディア

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www.yomiuri.co.jp

Stap事件 ―  小保方氏の研究パートは有益な事実⑨          === 若山氏が残した研究成果と問題点 ===

2011年4月6日~2013年2月28日まで、小保方氏が理研CDBゲノム・リプログラミング研究チーム(若山研)の客員研究員時代に、若山氏は、Oct4陽性スフェア細胞を活かし、
「キメラマウス作製こそが最重要なデータであり、iPS細胞のような(無限に増殖できる)幹細胞ができるかもしれない可能性を追うことを目的とすべきだ」
との構想に強い執念を持っていたことが、小保方著「あの日」から窺い知ることができる。
彼にとって、iPS細胞に対抗しうる全く別のメカニズムの万能細胞実現で一旗揚げる可能性を強く抱いていたということだろう。
そして、その目論見は僅か1年半で、キメラマウス作製に成功し、STAP幹細胞株樹立し、iPS細胞以上の万能性に繋がるFI幹細胞株樹立を成し遂げる。
 
当然、nature 論文の脚光は、若山氏の成果部分にある。
理研が飛びつき、日本の学会そして世界が、期待と疑いの目で注目した。
・・・・・・・・・・・・
ノフラー氏が論文不正問題発覚直後の2月末頃に、若山氏にES 細胞混入の疑惑を質問している。若山氏はES 細胞混入環境は無く、STAP再現性問題から逃げない姿勢を示した。 
しかしながら、最も必要な、細胞生物学に必須のマウス遺伝子系統の事前把握と管理が若山氏に欠如していたことは、事後にSTAP幹細胞の解析を慌てて依頼していることから明白である。
「材料の履歴管理」が「科学的説明の重点要素」で、成果物の土台なのだ。
自らが研究開発したSTAP幹細胞株にES細胞混入の余地はないと明言した言葉は、後からどんどん指摘され遺伝子解析されていく意外な遺伝子背景に翻弄され、ES細胞混入を否定できない事態に追い込まれ、あっさり撤回する程に困惑した。
それは自らが徹底管理し把握しておくべき使用したマウス、卵(胚)の遺伝的履歴が曖昧で、複雑に交錯する試料の科学的説明根拠を喪失したからである。
あれほどES細胞はあり得ないと言った若山氏は我身に降りかかるES細胞疑惑を払拭できる見通しを消失し、科学者にはあるまじき異様な行動で、小保方氏の無力を良いことにして全責任を転嫁して逃げたとしか思われない。
それがStap事件拡大の根幹となったと思うのである。
 
参考に、以下に簡単に若山氏の成果と問題点を列挙した。
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【若山氏の成果と問題点】

(論文の要であるキメラマウス作製と無限増殖する幹細胞株樹立計画)
 
A.若山氏が決めた実験方法
 
a) 若山氏が、雑種の赤ちゃんマウスの準備とそれを使ったOct4陽性スフェア細胞の作製日程決定
b) その赤ちゃんマウス※を若山氏から1週間前に渡されて、小保方氏が、Oct4陽性スフェア細胞の作製して若山氏に渡す
             ( ※ 129XB6F1マウス ) 
c) 若山氏が、卵の準備、移植するお母さんマウスの準備し、若山氏が、キメラマウスを作り、STAP幹細胞株及びFI幹細胞株の樹立実験を実行
 
B. 成果
 
① Oct4陽性スフェア細胞塊(STAP細胞塊)をバラバラの細胞にする従来法ではキメラマウス作製は困難と判明
② STAP細胞塊をマイクロナイフで切り刻んだ細胞塊を初期胚に注入することが決め手となってキメラマウス作製に成功 
③ ES細胞樹立用の培養液でSTAP細胞を培養することにより、STAP幹細胞株を樹立した。(「特殊な手技を使って作製しているから僕がいなければなかなか再現がとれないよ。世界はなかなか追いついてこれないはず」)
④   Oct4陽性スフェア塊(STAP細胞塊)から作ったキメラマウスには胎児と胎盤が形成されていることを発見
⑤ TS細胞の幹細胞培養する培地でSTAP細胞を培養して、FI幹細胞株を樹立
 
C. 発生したSTAP幹細胞に関わる不可解な問題点   *日付は全て2014年〇/〇
 
1 従来の細胞塊を酵素処理してバラバラにした細胞はキメラマウスにならず、切り刻んだ塊だと成功した
2. 若山氏が小保方氏に渡したマウスと異なるマウス系統の遺伝子が2株の幹細胞に見つかる。即ち、18番染色体にGFP挿入マウスを渡し、戻ったのは若山研には無い15番染色体にGFP挿入マウスの細胞(6/16)
      ⇒上記結果は間違いで、元々渡したマウスには15番染色体にGFP挿入された大阪大学作製で若山研飼育マウス(7/18)
      更に15番染色体遺伝子はアクロシン遺伝子(若山研でアクロシンGFP組込みES細胞を作製していた) ※
( ※ 7/22 NHKスペシャル「調査報告 STAP細胞 不正の深層」で放送 )
3. Oct4陽性スフェア(STAP細胞)には見られたがSTAP幹細胞にはTCR再構成が見られない
4. STAP幹細胞の全てにおいて8番染色体にトリソミーが認められる(遠藤高帆氏と東大それぞれの独自解析)
5. 遠藤高帆氏の解析考察から、FI幹細胞はTS細胞とES細胞が1対9の割合で混合したもののようだ
⇒12/19 丹羽仁史氏の重要な証言 (日経サイエンス古田彩記者の質問に答えて)
「(FI幹細胞培養条件で培養した場合)…我々が持っているES細胞に関しましては、特に形態変化を示すことなく、4~5回の継代後には全滅しています」→ES細胞はFI幹細胞の培地Fgf4では増殖しないことを証言
6. Oct4陽性スフェア(STAP細胞)から作った、キメラマウスの光る胎盤の桂調査報告が無い(ES細胞では説明不可現象)
⇒ 4/8理研STAP細胞検証計画記者会見で、丹羽仁史氏の重要な証言
「・・・・免疫染色等で確認すべきだとの意見もありましたが、まさにそういう手段を用いて、かつ胎盤実質細胞で発現するマーカーとの共染色をもって、確かにSTAP細胞由来と思われるGFP陽性細胞が胎盤組織にインテグレートしていることをみています」「はい、少なくとも、切片を顕微鏡で自分の目で見ました」
7. STAP幹細胞13株のGLSシリーズの性別が解析結果に関わらず、♂になったり♀になったり
8. 桂調査報告: STAP幹細胞株すべての正体はES細胞由来のものであると結論付けした(12/26)
 
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若山氏側の幹細胞の問題は深いものがあるが、小保方氏側の潔白はいずれ認知されるものだと思う。
 
尚、若山氏側には、いろいろな実験上の管理ミスなどがあったことは明白だが、若山氏の残した成果物や検証の中で指摘された様々な問題点に対して、科学的観点から解析データのみではなく、反証的な立証実験などによって、科学的な現象究明の材料として検討していくような、科学界の見方も出てきてよいのではないだろうか。

Stap事件 ―  小保方氏の研究パートは有益な事実⑧          === 小保方氏が残した研究成果 ===

2008年から2012年頃までに、小保方が研究し、残されたままで、十分に科学コミュニティーで議論されてしかるべき研究成果と思われる事項を記載する。

本来、小保方氏自身がやり遂げてきた下記成果をnature誌のアーティクル論文として投稿を狙ったのだが・・・・・

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 【小保方自身の成果】 

① 3胚葉体細胞から、スフェア細胞を作製した(バカンティ仮説スポアライクステムセルにヒントを得て)
② そのスフェア細胞はRT-PCR法によってOct4陽性であり、初期化の可能性を立証した
③ 培養系での分化培養実験で、Oct4陽性スフェア細胞が3胚葉すべてに分化することを立証した  (バカンティ研メンバーとともに確認)
④ バカンティ研の得意とする組織工学技術で、テラトーマ様の組織になることを、3胚葉すべてにおいて立証した  (バカンティ研メンバーとともに確認)
⑤ 物理化学的な外部ストレスによって、Oct4陽性スフェア細胞が形成されることを発見した   (細いガラス管通過ストレス、浸透圧ストレス、熱ストレス、ストレプトリジンO薬剤ストレス、飢餓状態ストレス等)
⑥ キメラマウス実験で、外観は既存のキメラの特徴は無いが、2種類の遺伝情報が1匹のマウスに混在することを確認した
⑦ Oct4陽性発現によって、細胞質内のミトコンドリアの量及び活性関連遺伝子の発現量減少傾向を検出した
⑧ 細胞核内を操作によって幹細胞化する従来法に対して、細胞質を操作して幹細胞化の着想をストックしたままになっている
⑨ ATP(アデノシン三リン酸)添加のpH5~5.8緩衝液がOct4GFP陽性の緑に光る細胞塊形成に有効なことを検出した
⑩ 生体内実験で、外傷モデル(マウスの肺や足の筋肉の外傷)と逆流性食道炎胃酸ストレスにてOct4陽性細胞を検出した ( ※ 米国iMUSCs論文と等価性のある発見と考えられる )  “Characterization of an Injury Induced Population of Muscle-Derived Stem Cell-Like Cells.Sci Rep. 2015 Nov 27;5:17355. doi: 10.1038/srep17355.”
⑪ 細胞採取にストレスのかからない細胞種として、リンパ球が適切と判定した
⑫ ライブセルイメージング実験により、細胞分裂を伴わず、細胞が小さくなりつつGFP緑色蛍光を発する現象を捉えた  (若山研メンバーと共に実験)
⑬ iPS細胞のような細胞分裂を伴わずに初期化する細胞の変化過程のメカニズムを予想した
⑭ iPS細胞作製と同様に、新生児マウス(赤ちゃんマウス)の使用によりOct4陽性頻度が向上できた  (若山氏の提言)
⑮ リンパ球から得たOct4-GFP陽性スフェア細胞の、TCR再構成を定性的に立証した
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海外の当該研究者は水面下で、小保方パート研究を探求している可能性は高いに違いないと想像する。
小保方氏がもし研究を続けられていたら、特に⑧の
細胞核内を操作によって幹細胞化する従来法に対して、細胞質を操作して幹細胞化の着想」
を研究を深めていただろう。
 
 

Stap事件 ―  小保方氏の研究パートは有益な事実⑦              ====  小保方バートは科学的に健全である! ====

前回は、理研のSTAP現象再現検証に関する相澤論文の査読者コメントに対する相澤博士の英文を意訳して紹介した。

今回は、その内容を吟味した結果、「小保方パート」は科学的に健全であり、若山パートに科学的解明すべき課題があることを述べようと思う。

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図A  小保方パートの検証実験実態 (査読者コメントへの相澤氏の回答より)

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 図B  キメラ実験に利用した胚のステージ

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① 笹井氏の残した命題

 

2014年4月16日、笹井氏は記者会見の中で、STAP論文の不正問題を重視し、「論文の信頼性が損なわれた」として止む無く論文撤回に賛同を表明した。これは、組織マネージャーとしては致し方ない事態となったからである。

しかし、「STAPは仮説だが、合理性の高い仮説である」という命題を残したまま、8月5日笹井氏は無念の最期を遂げた。 

笹井氏は「刺激惹起性多能性獲得(stimulus triggered acquisition of pluripotency)」した細胞の命名者であるが、、STAP細胞のこうした「外的な刺激の作用で多能性を獲得する」という常識を超えた現象を「STAP現象」と呼ぶような、強い確信を、その道の第一人者が持っていたことは決して忘れてはならない。

それは「STAP現象が存在しないとすれば共著者には加わっていない。」という発言に端的に表現されている。

STAP細胞としてぼくらが呼んでいるものは、いままで知られている細胞でないことは確か」とまで述べた。

あたかも、柳生石舟斎の切った芍薬の茎の切り口のように、STAP現象に関しての凡人には解せぬ鋭い言及であったと思えるのである。

しかし、笹井氏のこの痛切な命題を授け得たのは小保方氏のみだったとしたら残念至極な事であろう。

鈍感な吉岡伝七郎のような名ばかりの専門家や薀蓄垂れの評論家やメディア記者ではなく、宮本武蔵の感性を持つ者が科学コミュニティの中に必ずいると信じたい。

 

「科学的な重要課題」が「人為的なES混入捏造」事件に変貌

 

ES細胞の混入については真っ先に考えることで何度も確認をしており、ES細胞の混入では説明できないものが非常に多い。今、反証仮説でなるほどと思うものは見当たらない。」とこれまた重要な見解を提起していた。

しかし、理研は、そのような見解を無視するかのように、「人的行為による、ES細胞混入」という当該研究者が犯すべくもない最もお粗末な低次元な結論に導き、そればかりか、そうした結論を世間に巻き散らかして、小保方氏個人を晒し首にし、STAP研究を不法投棄したかのような極めて理不尽な決着の仕方だったと思うのは私だけだろうか?

笹井氏は組織マネージャーとして招いた責任を取ったが、科学者としては全く不本意な決着だったと草葉の陰から思っているに違いない。

もう一度思い起こしてみよう。

科学技術的観点で、「STAP現象仮説」を裏付ける具体的な事柄として、

1.STAP細胞の表面に、万能性を示すマーカー(Oct4-GFP)が現れた。その過程は、10以上の視野から観察できる動画に取られていて、偽造は不可能。

2.STAP細胞の大きさや形態は、今までに知られているどのような万能細胞とも異なる。

3.若山が行った実験で、キメラマウスの体内に胎盤ができた。他の万能細胞では、このような胎盤を作ることができない。

と笹井氏は述べていた。

それにもかかわらず、研究課程の一断面なのに非科学的な「人為的ES混入捏造事件」というお騒がせ事件へと理研もメディアも誘導してしまった。そのため笹井氏のあの「科学的な重要課題」の真面目な科学的究明は置き去りになってしまった。

結果として、理研の結論は事件の決着を告げるもので、「STAP細胞は架空の物」との一般認識で終わっていた。 

しかるに、小保方氏の著作「あの日」を読んで、刷り込まれた認識が一変した人は私だけではなかったようだ。

小保方氏が学生時代に早稲田大学東京女子大そしてハーバードで培った研究活動の延長戦上の研究課題、後の「STAP細胞」研究の一連の流れが分かったし、発想の原点もバカンティ先生の「スポアライク・ステムセル」仮説からのもので、バカンティ研ひも付きで、理研CDB若山研でのポスドクとしての研究活動だったことを知るにつけ、理研が出した結論の信憑性に疑問が生じるのは当然ではないだろうか?

そして、小保方氏は実験大好きな人物で、発想したことをすぐに試してみないと気が済まない性格の人物だと判るし、工夫しては試しまた工夫しては試す現物主義の凝り性だと判る。

研究好きなこのような人物が、失敗や過失はあるにせよ、大切な自分の研究をわざわざ捏造するなどありはしない。

彼女が、「本当はES細胞なのに継続的に架空のSTAP細胞を偽装し続けた」と考えることは下種の極みである。

理研は平気でその結論を下して決着つけたところが、人間業でなく組織業の無責任さだろう。

 

③ 研究活動の破壊で置き去りにされた命題 

 

「学術研究」は一種のサービス業ではある。

本来、「学術研究」とは自然、人間、社会におけるあらゆる現象の真理や基本原理の発見を目指して、人間が自由な発想、知的好奇心・探求心をもって行う知的創造活動である。 古来、人類は「宇宙とは何か、それを問う我とは何か」を問い続けてきた。 これらはすべて人類に内発する「知る」ことへの飽くことのない欲求に由来している。(www.nins.jp/tokusetsu/gakuzyutu-nani.php参照) 

要するに、様々な課題解決活動の継続の中で、知的財産を蓄積しながら、必要に応じて社会にそれらを還元するビジネスなのだ。「劇場型」娯楽のサービス業とは全く異質なものだ。

 

ところが、理研は、あたかも「劇場型」の娯楽サービス業まがいの演出をして、ES細胞やiPS細胞と同等以上の万能細胞の研究完成品と誤解させるようなSTAP細胞成果発表をメディアを通して披露した。この時からSTAP研究はSTOPした。この研究仕掛品STAP細胞の報道によって、科学者、科学記者、評論家、異種業界の人々、一般の門外漢達が一斉にメディア情報をもとにノーベル賞間違いなしと熱狂した後、論文の欠陥が見つかるや激しい批判やバッシングやブーイングの「劇場型」のヤジ馬騒動となった。

未だ最適条件ではなく出来たり出来なかったりだが、未知の新しい多能性現象を持つ細胞を紹介しただけなのだ。

 

小保方氏が、会見からたった3日後に、伝えた「報道関係者の皆様へのお願い」メッセージ には、

STAP細胞研究はやっとスタートラインに立てたところであり、世界に発表をしたこの瞬間から世界との競争も始まりました。今こそ更なる発展を目指し研究に集中すべき時であると感じております。」

と、まだまだこのSTAP研究は不完全な様々な問題点のある仕掛品だと訴えていたのだが・・・。

未完成の仕掛品なのだから、問題点はあって当然である。

論文リテラシーも指摘は甘んじて受けるべきだし、データと結果の非整合性も指摘は大いに歓迎である。訂正できる事は訂正し、科学的問題点は課題として取り組んでいくことになるのが科学技術研究の有り方である。

通常は科学コミュニティの中で議論されていって当然の発明発見テーマだ。

生物学者 和戸川氏も述べている。http://essay-hyoron.com/index.html

『小保方の研究に疑問を呈する研究者は、笹井の見解に論理的に反論しなければならない。 その程度のこともやらない(できない)研究者には、小保方を批判する資格はない。

全く当り前なことだが、科学的な問題は、科学的な議論をできる場で、徹頭徹尾科学的・論理的に討論しなければならない。』

 

ところが、新しい物や新しい現象を発明発見してそれなりの権威からもお墨付き貰って、投稿の厳しい査読も経て発表したら、逃げ場も失うほどの取材攻め、罵詈雑言、個人情報拡散し放題、村八分、療養生活そして博士号剥奪。

笹井氏は亡くなり、若山氏は山梨大で3猿を貫く。

小保方氏の研究活動は完全に閉ざされた。

そして、「STAPは仮説だが、合理性の高い仮説である」という命題は依然残されたままになった。 

④ [STAP HOPE PAGE と相澤論文                                                                            

理研が下した結論「人為的ES混入捏造事件」によって、日本の科学コミュニティーは「STAP」という言葉をまるで禁句にしたかのようである。

その静けさの中に、小保方晴子著「あの日」を出版した。これによって達が依然として「STAP」への関心が強いことが明らかとなった。

そして、小保方氏はホームページ「STAP HOPE PAGE」を立ち上げた。 

それは小保方氏が現状でできる最善の策として、良識あるSTAPに関心を寄せる世界の科学コミュニティに対し、真面な科学的議論とSTAP研究を深め、科学的に確かな立証の協力の願いであることが、Greetings に述べられている。

“Stap事件‐小保方氏の研究パートは有益な事実③ 『STAP HOPE PAGE は本物だ!』”で詳述したように、小保方パートは健全なものである。

それは最早、小保方氏の独善でも欺瞞でもなく、事実に向き合った科学者が証明している。それがSTAP検証実験の総括責任者であった相澤慎一博士である。

理研ホームページの「STAP現象の検証結果」( http://www.riken.jp/pr/topics/2014/20141219_1/ )にはSTAP現象は何も再現できなかったことが平然と述べられている。

しかし、実際にSTAP現象の検証実験に立ち会った相澤氏が投稿した、

科学論文“Results of an attempt to reproduce the STAP phenomenon”(スタップ現象の再現性検証結果:http://f1000research.com/articles/5-1056/v1 )

において、査読者のIrene de Lazaro氏とAustin Smith氏のコメントに対する相澤氏の回答で、小保方パートは再現されており、「STAP HOPE PAGE」に小保方氏によって転記されている「理研CDBのSTAP検証実験」は公表されなかったが、真正なデータであることが良く判る。

Austin Smith氏が査読コメントに最初に表現したように、

『2つの論文は最早、複数のエラーや不正行為が認知されて却下されたが、撤回通知はその結果が再現性の無いことを述べてはいないのであって、ただ単に「STAP幹細胞現象が真実であるか否かを疑念を抱かずに言うことはできない」と述べているだけである。』

“Although the two STAP papers have now been retracted acknowledging multiple errors and misconduct, the retraction notice does not state that the results are irreproducible but only says “we are unable to say without doubt whether the STAP-SC phenomenon is real”.”

という言葉が、現状における「STAP現象」の科学的な真面な認識だと伝えているのである。

つまり、

  1. 「小保方パート」のSTAP細胞作製プロセスで、外的刺激で体細胞が初期化し多能化する現象は科学的に立証されていたという事実
  2. 「若山パート」のキメラマウスやSTAP幹細胞株化や胎盤形成などの万能性の再現の立証は無く、それが真実かどうかが疑問である事

が科学的な現状認識ということになる。

 

ただし、理研の検証実験には科学的な検証として、厳しい監視下で実施されたことは既に周知の事実だが、それ以外にも忠実な再現実験にはなっていない問題点もあったことが、相澤氏の回答内容から明らかとなった。

しかしながら、それにもかかわらず、小保方パートの確証がえられた事実は大きい。万能性活性が弱かっただけである。

 

⑤ 今後の課題 

 

1)  小保方晴子氏の研究者への復権

小保方パートに何ら捏造とは無縁でSTAP細胞は存在したと言える以上、研究者への復権を取り戻すことが第一番目の課題であるだろう。

 2)  若山パートにおける、キメラマウス実績やSTAP幹細胞株の実績は一体何であったのかの科学的検証が重要な課題となるだろう。

  

笹井氏の残した「STAPは仮説だが、合理性の高い仮説である」という命題は、今後は科学的な議論をできる場で、徹頭徹尾科学的・論理的に討論してもらいたいと心から願いたい。そのためにも小保方氏の研究者への復権を果たして、基礎研究でより確かな真理を追究しSTAP現象の細胞初期化の仕組みを解明してもらいたいものである。

 2016年10月7日の朝日新聞記事に『ノーベル医学生理学賞の受賞が決まった大隅良典・東京工業大栄誉教授(71)は7日、同大で講演し、「日本人のノーベル賞受賞者が毎年出ていることで浮かれている状態ではない」と、短期間に研究成果を求める日本の現状に警鐘を鳴らした。』との事だが、我々も長い目でSTAP 現象の解明を見守っていきたいものである。

Stap事件 ―  小保方氏の研究パートは有益な事実⑥        Irene de Lazaro氏とAustin Smith氏の査読コメントに対する、相澤氏の回答

 

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2014年に理研の行ったSTAPの検証実験に関わった、総括責任者相澤真一特任顧問の当該検証論文が2016.6..1付の論文としてオンライン誌「F1000Research」に発表された。

https://f1000research.com/articles/5-1056/v1

その論文中に記載されたIrene de Lazaro氏とAustin Smith氏の査読コメントを、本ブログの“小保方氏の研究パートは有益な事実③http://ryobu.hatenablog.com/entry/2016/09/17/221617)と④http://ryobu.hatenablog.com/entry/2016/09/20/192250)”

に独善的な意訳を紹介した。(これらの記事を参照すると以下が理解しやすくなります)

今回は、2016年9月27日に相澤氏の回答が寄せられていたことを、

中村 公政氏のブログ「白鳥は鳥にあらず」( http://lunedi.sblo.jp/article/177108895.html )                      及び、tea*r*ak2氏ブログ「理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問」( http://blogs.yahoo.co.jp/teabreakt2/17560753.html )を見て気づき、またしても独善的な意訳をしてみた。

不適切な個所は多々あるかとは思われるが大筋は理解できるかと思われる。原文も転載したので参照ください。

 

☆今回の相澤氏の回答には、驚くべき重要な事柄が示されている。

あの理研の検証実験は、一言で言えば、

小保方パートの部分は予備的事項として公開がなされず、キメラ検証を主眼として、その失敗を示す検証になっていた。

その他にも、じっくり味わってみると、大変貴重な内容が暴露されていることに気付くであろうと思われる。

 

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【Irene de Lazaro氏査読コメントに対する相澤氏の回答】

Irene de Lazaro様                                                                              f:id:ryobu-0123:20161004034311j:plain                          

貴方のコメントに感謝します。貴方の提案を取り入れ、原稿を改訂しました。

私の回答は次の通りです。

 

1. ここで報告された監視下での実験を小保方が遂行したその実験室にはフローサイトメーター(FACS)はありませんでした。彼女は以前にはLympholyte-Mを使用して準備した脾臓由来のSTAP細胞を得ていましたので、今回の研究ではこれと同じことが再現できるかを究明しました。もし彼女が成功すれば、我々の計画では次回はFACSでソーティング(分別)したCD45陽性細胞を使ってSTAP細胞を生成しようとしていました。 

2. 取下げたNature論文において使用されたCAG-GFP遺伝子移植マウス系統の由来は明らかではなく、論文中に報告はありませんでした。若山博士はハワイ大学にいる間、彼はCAG-GFPマウス系統を自分自身で生成したと伝えてくれましたが、ここでは正式な調査をしませんでした。そのマウスの系統はもはやCDBの動物施設で維持されておらず、私たちは使用できませんでした。その代わりに、CAG-GFPマウス系統は、実際にはACR / CAG-GFPマウス系統(中西ら、Genomics 80、564-574(2002))であったかもしれません。このことは今野らによる報告(Konno et al., Nature 525,E4-5 (2015))で示唆されています。しかし、我々は小保方の再現実験開始後の報告時にこの可能性を意識するようになっただけでした。いずれの場合においても、元々のSTAP報告書に使用されたとの報告のあるCAG-GFPマウス系統は、現在の検証で用いたCAG-GFPマウス系統(岡部等.1997)とは異なるものです。そうゆうことがあったにせよ、CAG-GFP導入遺伝子の差がSTAP細胞の生成とかキメラ発現の効率に如何なる影響をもたらすかを想到することは困難です。 

3. 取下げたNature論文の図4aには、“STAP”細胞を注入した胚ははっきりとした透明体を持っています。

しかしながら、E4.5胚は、典型的には、もはやこのような構造を持っていません。透明帯が存在しない場合には注入は事実上不可能です。E0は一般的にプラグが識別された時、一日の午前0時のように定義されていることを記し、そしてE4.5はE3.5の誤植であるかもしれないと提示しています。あるいはまた、若山博士は人為的に胚の発育を遅らせた可能性もあります。しかしながら、このことは取下げたNature論文では報告されていませんでした。

4. C57BL / 6バックグラウンドで、細胞塊の形成効率がATP処理とHCl処理間で有意差があることを示す統計分析(t検定)を此処に盛り込みました。しかし、その差はわずかです。それに応じて原稿中の(Table 1 and page 5 in the text)を修正しました。 

5. 小保方によって生成された細胞塊の多能性はキメラ試験法を用いて示されており、このことが報告されたSTAP現象の中心的特徴であるので、ここに焦点を絞って検証しました。考察の中に記したように、本研究の時間の制約を考えると、他のデータは必要上で限られることになりました。本検証の焦点ではなかったので、可能性は高いとは思うが、観測された赤色蛍光が自家蛍光であったと私は断言できないのです。緑色蛍光を発する他の細胞塊には発現はなかったが、GFP発現に対するRT-PCR(逆転写ポリメラーゼ連鎖反応)分析では、いくつかの凝集塊に有意な発現を検出しました。しかし、これらのデータは最高の状態で予備的なものとされ発表されることはありませんでした。 

6.  脾臓の遺伝的背景における、細胞塊形成とキメラ形成能の両方の効果をC57BL / 6とF1(C57BL6 x 129)バックグラウンドで検査しました。ES細胞培養は遺伝的背景が強く影響することが知られています。このような両方の背景が取下げた論文で使用されました。今回この点を明確にするために、原稿の(page 4 and page 6)を修正しました。

7. 丹羽レポートでの細胞凝集体は丹羽によって準備されたのであり、小保方によるものではありません。

8. その2つのレポートは、今回引用し、簡単にざっと考察(page 8–9)しています。これらの仕事は、キメラ試験法により多能性を調べていなかったが、本報告書の最も重要な問題は、小保方自身で調製した細胞塊がキメラ試験法で多能性を示さなかったということです。

 

Best regards,

 Shin Aizawa

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(原文) 

 

Author Response 27 9 2016

 Shinichi Aizawa, RIKEN Center for Developmental Biology, Japan

 

Dear Dr. Irene de Lazaro,

 

 I thank you for your comments. The manuscript was revised incorporating your suggestions. My responses are as follows:

   1.There was no FACS cell sorter in the laboratory in which Obokata performed the set of supervised experiments reported here. She had previously obtained “STAP” cells using splenocytes prepared using Lympholyte-M, so we sought to determine whether she was able to repeat this in the present study. If she had succeeded, our plan was next to generate STAP cells using CD45+ cells sorted by FACS.

 

2.The origin of the cag-gfp transgenic mouse line used in the retracted Nature papers is unclear, and was not reported in the papers. Dr. Wakayama informed us that he generated the cag-gfp mouse line himself while at the University of Hawaii, but we did not make a formal investigation into this. The mouse line was no longer maintained in the animal facility of CDB and was not available to us. Alternatively, the cag-gfp mouse line may have been actually an Acr/cag-gfp mouse line (Nakanishi et al., Genomics 80, 564-574 (2002)) as suggested in the report by Konno et al (Konno et al., Nature 525,E4-5 (2015). However, we only became aware of this possibility at the time of that report, which was after the start of Obokata’s replication attempt. In any case, the cag-gfp mouse line reportedly used in the original STAP reports is different from the cag-gfp mouse line (Okabe et al., 1997) we used in the present study. It is nonetheless difficult to conceive how the difference in cag-gfp transgene might affect the efficiency of “STAP cell” production and chimera generation.

 

3.In Fig. 4a of the retracted Nature article, the embryo being injected with “STAP” cells clearly has a zona pellucida. However, E4.5 embryos typically no longer have this structure. In the absence of zona pellucida, injection is practically impossible. We note that E0 is generally defined as 0:00 am of the day when the plug is identified, and suggest that E4.5 may be a typographic error for E3.5. Alternatively, Dr. Wakayama may have artificially delayed the development of the embryo; however, this was not reported in the retracted Nature paper.

 

4.We have now included a statistical analysis (t-test), which indicates that the efficiency of cell aggregate formation is significantly different between ATP treatment and HCl treatment in the C57BL/6 background. However, the difference is slight. We have revised the manuscript accordingly (Table 1 and page 5 in the text).

 

5.This study focused on the multipotency of cell aggregates generated by Obokata using a chimeric assay as this was the central feature of the reported “STAP” phenomena. Given the time constraints of this study, other data were necessarily limited, as noted in the Discussion. As it was not the focus of the present study, I cannot state definitively that the red fluorescence observed was autofluorescence, although I feel that this is highly likely. RT-PCR analysis for GFP expression showed significant expression in several aggregates, but not in others that showed green fluorescence; however, these data were preliminary at best and are not presented.

 

6.The effects on both cell aggregate formation and chimeric potency of the spleens’ genetic background were examined in the C57BL/6 and F1(C57BL6 x 129) background. It is well known that ES culture is strongly influenced by genetic background. Both of these backgrounds were used in the retracted Nature papers. I have now revised the manuscript (page 4 and page 6) to clarify this point.

 

7.The cell aggregates in Niwa’s report were prepared by Niwa, not by Obokata.

 

8.The two reports are now cited and briefly discussed (page 8–9). These works did not examine multipotency by chimeric assay, and the most important issue of the present report is that cell aggregates prepared by Obokata herself did not exhibit multipotency in chimeric assays.

 

 Best regards,

 Shin Aizawa

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【Austin Smith氏査読コメントに対する相澤氏の回答】

 Austin Smith 様                                                                                f:id:ryobu-0123:20161004034534j:plain

                                                                     

貴方のコメントに感謝いたします。貴方の提案を取り入れ、原稿を改訂しました。

私の回答は次のとおりです。

 

1. 表1の見出しを変更しました。

2. 全てのOCT-GFP細胞凝集体は、ある程度の蛍光を示しました。

3. 細胞塊は野生型脾細胞から生成されませんでした。細胞塊の緑色蛍光強度とOCT-GFP胚あるいはES細胞の中でのそれらの強度の直接的な比較は行いませんでした。私は緑と赤の蛍光が自家蛍光であったかどうかを確実に述べることはできません。GFP発現に対するRT-PCR(逆転写ポリメラーゼ連鎖反応)分析は、いくつかの凝集塊において有意な発現を検出したが、緑色蛍光を示した他の物には無く、これらのデータは非常に予備的なことだったとして表示されていません。キメラ試験法を用いて、小保方により生成された細胞塊の多能性が示されており、このことがSTAP現象の中心的特徴であるので、ここに焦点を絞って検証しました。考察の中で述べたように、他のデータはただ単に、検証の時間制約の下での予備的なものでした。

4. キメラを作製するために、細胞塊はCAG-GFP脾細胞を用いて準備しました。このようにGFP発現または緑色蛍光を細胞塊を選択するための尺度として使用できていません。この理由のために、細胞クラスタの形態によって細胞塊を選定することができただけでした。本研究では小保方の判断に完全に依存して選定されたものでした。彼女が成功した場合は、次の我々の計画では、「細胞クラスタの形態」を正確に記述するように彼女に要求するつもりでした。

5 8細胞期でCAG-GFP細胞凝集体を注入し、一日間培養して胚盤胞期に達するところの多くの胚は、緑色蛍光細胞の存在について試験され、そしてそのような細胞が存在することが見出されていました。

6.  キメラ程度は全マウント中のE9.5またはE8.5で調べました。取下げたNature論文は細胞の大規模なコロニー形成を示しています(Fig. 4 in the Article and Fig. 1 and Extended Data Fig. 1 in the Letter) 。 

アーティクル論文(The article)では、得られた48キメラの内で8つのキメラ胚が50%以上の毛色の寄与を示したことを報告しました。これらの動物から「STAP」由来の子孫が得られました。これは、今では取下げられたSTAPレポートの中心的所見でした。しかしながら、今回の本検証では、レター論文の図など(Fig. 4 in the article and Fig. 1 and Extended Data Fig. 1 in the Letter)に示されたようなキメラは得られませんでした。そればかりでなく、コート色素沈着に50%以上の貢献度を示すようなキメラは全く得られませんでした。勿論1%たりともキメラになることはありませんでした。私は今、それに応じてテキストを改訂しています。これは本研究のポイントではなかったので、我々は、使用したCAG-GFPマウス系統で検出限界(セルの最小数)を検討していません。しかし、私は沢山の数の細胞がいずれの組織にも共存するなら、E9.5またはE8.5の全マウント中に検出可能であっただろうと信じています。

 

Best regards,

 Shin Aizawa

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(原文)

 

Author Response 27 9 2016

 Shinichi Aizawa, RIKEN Center for Developmental Biology, Japan

 

Dear Dr. Austin Smith,

 

 I thank you for your comments. The manuscript was revised incorporating your suggestions. My responses are as follows:  1.The headings in Table 1 have been changed as suggested.

 

2.All oct-gfp cell aggregates exhibited fluorescence to some degrees.

 

3.No cell aggregates were generated from wild-type splenocytes. No direct comparison was made of the intensities of green fluorescence of cell aggregates with those in oct-gfp embryos or ES cells. I cannot state with certainty whether the green and red fluorescence was autofluorescence. RT-PCR analysis for GFP expression showed significant expression in several aggregates, but not in others that had green fluorescence; these data were very preliminary and thus are not shown. This examination focused on the multipotency of cell aggregates generated by Obokata using a chimeric assay, since this was the central feature of the STAP phenomena. Other data were only preliminary given the time constraints under which these experiments were performed, as described in Discussion.

 

4.To make chimeras, cell aggregates were prepared with cag-gfp splenocytes, thus GFP expression or green fluorescence cannot be used as a measure for the selection of cell aggregates. For this reason, they could only be selected by cell cluster morphology. In the present study, the selection was dependent entirely on Obokata’s judgment. If she had succeeded, our plan was next to ask her to describe “cell cluster morphology” precisely.

 

5.Many embryos injected with cag-gfp cell aggregates at 8-cell stage and cultured for one day to the blastocyst stage were examined for the presence of green-fluorescent cells, and such cells were found to be present.

 

6.Chimeric extent was examined at E9.5 or E8.5 in whole mount. The retracted Nature papers show extensive colonization of the cells (Fig. 4 in the Article and Fig. 1 and Extended Data Fig. 1 in the Letter). The article reported eight chimeric embryos, showing more then 50% coat color contribution, of 48 chimeras obtained; these animals yielded “STAP”-derived offspring. This was the central finding in the now-retracted STAP reports. However, in the present study, no chimera equivalent to those in Fig. 4 in the article and Fig. 1 and Extended Data Fig. 1 in the Letter was obtained, nor were any chimeras obtained showing more than 50% contribution to coat pigmentation. Indeed, no chimera showing more than 1% contribution was obtained. I have now revised the text accordingly. We have not examined the limit of detection (minimum number of cells) with the cag-gfp mouse line used, since this was not the point of the present study. However, I believe it to be the case that if dozens of cells had been present together in any tissue, they would have been detectable in whole mount at E9.5 or E8.5.

 

 

 Best regards,

 Shin Aizawa

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